中田花奈 願うは麻雀のギャンブル性の払拭「高い知能ゲームとしてのおもしろさに気づいて」

2024年02月16日 13:02

芸能

中田花奈 願うは麻雀のギャンブル性の払拭「高い知能ゲームとしてのおもしろさに気づいて」
自身の雀荘カフェ「chun.」をモチーフにした牌を手にする中田花奈
 プロ雀士としてのキャリアをスタートさせた中田花奈。元アイドルの肩書きが重くのしかかる時もある。実力を備えなければならないのは本人が百も承知。ただ、麻雀がギャンブルではなく、競技ゲームとしてより一層普及するためには、自分の知名度を少しでも役立てたいとも考えている。Mリーグのプレーヤーとしての意気込みを聞いた。(取材・構成 江良 真)
 【中田花奈インタビュー(3)】

 ―アイドル活動も大変だったと思いますが、今はひょっとしたらもっと大変かもしれないプロ雀士さん。Mリーグは今季から参戦ですね。

 「私はMリーグが好きでお店を作ったようなものだし、麻雀のキャリアも浅いし、実力も足りないと思っています。ただ、Mリーグを広める存在としては認めてもらっての起用ではないのかなと思っています。もっともっと強くなる必要はありますが、自分の役割もしっかり果たしていきたいとは思っています」

 ―でも、先日の試合で初めてのトップを取られたんですよね?しかも相手の1人は、同じようにタレントとしても活躍されている岡田紗佳さんでした。

 「岡田さんは私より前にMリーガーになられて、いろんな賛否も受け止めながら頑張ってこられた方。だから、私がプロになってからも本当に親身になって相談に乗っていただいてます。お忙しいのに麻雀も練習に付き合ってくれたり、本当にリスペクトしてる存在。できれば初めての勝利は岡田さんの前で勝ちたいな、と思っていたからうれしかったですね」

 ―さらにアニメの主題歌も決まりました。

 「麻雀好きな元アイドルということで起用してもらったと思うんですけど、思いもかけないことだったのでありがたかったです」

 ―ポンとかチーとかロンとか、歌詞がほぼ麻雀用語(笑い)。

 「(笑い)すごいポップでかわいくて、おもしろい曲だなーと思いました。アニメも麻雀をやったことない子たちが、みんなで集まって麻雀を覚えようみたいな感じのストーリーなんです。主人公のお父さんが経営していた元雀荘をたまり場にして、なんとなく麻雀を始めて覚えていく女の子たちの日常をポップに描いているのが、すごくかわいい感じです」

 ―いまは若い人の間で麻雀に対するイメージや興味はどんな感じなのでしょうか?

 「私の体感としては、アプリから覚える子が多くて、さらにMリーグも人気が出てきたおかげで、けっこう麻雀のイメージがクリーンになってきた気がしています。おじさんがやるというイメージでもなくなっている気はするし、電車とか乗っていても中学生くらいの子がアプリでやっていたりするのも見るので、ギャンブルというイメージからはかけ離れている気はしますね」

 ―高いゲーム性がウケているという感じでしょうか?

 「そうですね。頭を使う楽しさというか、知能ゲームとしてのおもしろさに気づいている若い人が増えてきているのではないでしょうか。例えばポーカーとかも世界的に流行していますけど、頭を使うゲームとしてのおもしろさ、賭けることとかではない楽しさという点で麻雀への新しい認識も広がってきているようには感じています」

 ―もっと麻雀の素晴らしさを知ってもらいたいという思いは強いのでしょうか?

 「そうですね。風営法で規制があるというのはギャンブルのイメージが強いからと思うんですけど、そうじゃなくなっているよ、というのをみんなに理解してほしいですね。18歳未満の子でも雀荘に入れるようになって、どんどん若い子たちが始めれば大人になるまでやってくれる人もいるだろうし。“夢は麻雀プロ”と言ってくれる子どもも出てくると思います。そうなるように、これからもいろんな活動をしていきたいです」

 ―それにしても、お話を聞いてきて、本当にすごい行動力の方だなと驚きっぱなしでした(笑い)。アイドルになったところから、お店の経営、Mリーグ加入にいたるまで、普通の人ならやめとこかな?というものも全部突っ切ってこられていると感心しています。

 「(笑い)まあ、人間、何とかなるということですね」

 【話を終えて】とにかく突破力がすごい。けれん味がない。乃木坂のオーディションに合格した時から、立ちはだかる壁を全部壊して歩みを止めることはなかった。閉塞感、生きづらいなど今の世の中にはネガティブな感情もかなり渦巻いているが「グチグチ言ってる間にやってみなよ」というメッセージを語ってくれているようなインタビューだった。

 その中田の新しい壁がMリーグでの戦いか。日本が誇るトップアイドルグループの出身とあって、色目で見る人もきっといるのだろう。だが、彼女の強い意志と行動力があれば、そう遠くない未来にはMリーグで屈指の打ち手になっているのではないだろうか。そんなことを考えていると、記者も久しぶりに牌をツモりたくなってきた。(江良 真) =おわり=

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