東国原英夫氏 名誉毀損裁判で精神的にきついこと「その期間ずっと疑われている」 松本人志にも助言
2024年02月16日 15:24
芸能
知事時代に同誌による性加害疑惑の記事で名誉を傷つけられたとして同社を訴え、勝訴した経験がある東国原氏は、裁判を振り返った。「県関係者、県庁関係者、政治関係者、事務所関係者、後援会関係者の証言ということで記事は組み立てられていた。じゃあ後援会関係者というのは?政治関係者、あるいは県庁関係者というのは一体誰なんだ?という話」と説明。「その方たちが出廷しなかった。証人喚問に応じなかった」といい、「僕側からすれば、その関係者はいなかった。そもそも存在しないんですよ」と振り返った。
記事には、知事室からあえぎ声が聞こえたとも書かれていたという。しかし、東国原氏は「県知事室に入るには、訪問者とかが入るための厳重なチェック等々、こちらが証明するんです。もともと県知事室に女性を私が入れたという事実がないんです。まさしく事実無根である」と回想。「それを証明して、文春側が証拠を出して説明しなければならないんですけど、それがまったくできていなかった」とした。請求額は2200万円で、判決は文芸春秋側に220万円の支払いを命じるものだった。
自身の経験に則して、松本の裁判の損害賠償額について「5億5000万円は妥当なラインじゃないかなと思います」と話した。「松本氏が仕事等々を自主的にやめた、自粛したことになっていますが、自粛に追い込まれた。その場合の仕事量、テレビ番組とかCMとか、そういった賠償額と、精神的な賠償額、懲罰的な賠償額、そして名誉毀損された記事がどれだけ拡散されたか、何回報道されたかもかかってくる」と説明。「2カ月くらい毎日報道されて、ネットにも拡散されてます。相当な損害賠償額だと思うので、それくらいの請求額は正当じゃないか」とし、「もちろん、全部が認められることは、松本氏側も想定していないと思う」と付け加えた。
東国原氏も2年弱の裁判を戦い抜き、勝訴を勝ち取った。その間の精神的な苦労については「しんどいですよ。弁護士さんとの打ち合わせもありますし、口頭弁論等の打ち合わせもありますし」と振り返った。
さらに苦しいのは、「その期間、ずっと疑われているんですよ。嫌疑をかけられている。グレーになっているんですよね。そういうところの精神的ダメージは計り知れないですよ」ということだという。日本では名誉毀損の損害賠償額が諸外国に比べて低いといわれているが、「こういうところのダメージも損害賠償額を組み入れて欲しいなとは思う。だから損害賠償額を高くしていただきたい。日本は低いですよ、諸外国に比べて」と指摘した。
名誉毀損裁判について、清原博弁護士は、「表現の自由があるので、勝てるようにできる裁判でもある」と裏事情を明かした。それでも東国原氏は「言論の自由、表現の自由がありますから、損害賠償額を高くすると、書き手側、マスコミ側が萎縮してしまうとか、言論を縮小してしまう疑念もあるが、そこは議論の余地があると思う」と自身の考えを主張。「仮に松本人志氏側が勝っても、名誉は完全には回復なりません。そのイメージはずーっと付いて回ります」とし、「難しい裁判なので、非常に微妙な判決になると思うけど、それに屈することなく頑張っていただきたい」と、松本に呼びかけるように話していた。