【箱根駅伝】城西大・山本 能登地震「大変な思いをした皆さんに」思い寄せ、激走5区区間新 故郷は新潟

2024年01月02日 15:18

陸上

【箱根駅伝】城西大・山本 能登地震「大変な思いをした皆さんに」思い寄せ、激走5区区間新 故郷は新潟
<箱根駅伝小田原中継所>5区・山本(右)にたすきをつなぐ城西大4区・山中(撮影・島崎忠彦) Photo By スポニチ
 第100回東京箱根間往復大学駅伝第1日は2日午前8時、東京・大手町をスタート。往路は神奈川県箱根町までの5区間、107・5キロで行われた。
 上りに特化した選手が担当することが多く、これまで圧倒的な快走を見せた今井正人(順大)、柏原竜二(東洋大)、神野大地(青学大)が「山の神」と呼ばれてきた標高874メートルまで一気に駆け上がる5区(小田原中継所~箱根芦ノ湖、20・8キロ)。

 昨年、5区で1時間10分4秒の区間新記録をマークして区間賞を獲得した城西大の山本唯翔(4年)が1時間9分15秒の快走で区間新をマーク。チームは2012年の第88回大会の5位を上回る過去最高順位の3位に入った。

 「3位でタスキを受けるのは出雲駅伝以来だった。こんな良い位置でもらったからには絶対区間賞とってやるという気持ちだった。一人旅ではあったんですけど、しっかり区間賞、区間新記録を更新できたのは良かった」と語った。

 トップ・青学大と3分35秒差の3位でタスキを受け、11.9キロの小涌園前でその差を35秒縮める快走。青学大の若林宏樹(3年)が区間新となる1時間9分33秒で往路Vフィニッシュを決めた3分後。山本は昨年自身が打ち立てた区間記録よりも23秒速いペースを刻み、1時間9分15秒でフィニッシュする“区間新返し”をマークした。

 1日には、石川・能登で震度7の大地震が発生。故郷の新潟も最大震度6弱の揺れに見舞われた。

 両親と祖父母は駅伝の応援のため東京に来ていたといい「家族とおじいちゃん、おばあちゃんは、昨日からこっちに来ていて地震の時間帯はこっちにもいたので、大丈夫だったんですけれど、もう片方のおじいちゃん、おばあちゃんは新潟の方にいた。地元の十日町の方は山の方なので、津波とかも心配なくて」と被害はまぬがれたという。

 「実際に大丈夫かって連絡した時に、全然大丈夫だよって連絡してくれたので、そこは心配せず今日に挑めたと思う。今日の走りっていうのは本当に、昨日の地震とかで大変な思いをした皆さんに、勇気や希望を与える走りができたんじゃないかなと思っているので、そういった面では本当に今日好走できてよかったと思います」と語った。

 ◆山本 唯翔(やまもと・ゆいと)01年(平13)5月16日生まれ、新潟県松代町(現十日町市)出身の22歳。松代中、開志国際を経て20年に城西大へ。箱根駅伝では1年時に21年5区6位(総合16位)。今季は出雲6区3位、全日本8区5位。1万メートル自己ベストは28分25秒21。卒業後はスバル入社予定。1メートル68、51キロ。

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