大牟田 2年生エース左腕・境で5年ぶり8強 腰の疲労骨折乗り越え好投

2023年07月21日 04:00

野球

大牟田 2年生エース左腕・境で5年ぶり8強 腰の疲労骨折乗り越え好投
<大牟田・飯塚>ベスト8進出を決めた大牟田ナイン Photo By スポニチ
 【第105回全国高校野球選手権福岡大会5回戦   大牟田4―2飯塚 ( 2023年7月20日    久留米 )】 福岡大会は5回戦の4試合が行われ8強が出そろった。大牟田は飯塚に4―2で勝利し、2018年以来5年ぶりの8強入り。先発の2年生左腕・境利月(りつ)が6回2/32失点(自責1)の好投で貢献した。南部勢は福岡大大濠、西日本短大付とV候補が次々に敗れる中で意地の勝利を挙げた。
 8強入りを決めた大牟田ナインに、一塁側の応援席から割れんばかりの拍手が注がれた。V候補の一角、飯塚撃破の主役は2年生エースの境だった。7回途中2失点の好投に「体はピークできつかったんですけど、5回までにチームの流れをつくれたのでよかった」と笑みが浮かんだ。

 3回戦の小郡戦(13日)は115球で完封。4回戦の北九州市立戦(18日)は126球で2失点完投と2試合連続で一人で投げ抜いていた。この日は川口寛史監督から「完投はしない」と伝えられており、「ギアを上げていきました」と飛ばした。130キロ台の直球とカーブの緩急を武器に5回まで2安打無失点。6回に1点を返され、なお1死一、二塁では相手の4番を直球で詰まらせ遊ゴロ併殺打に打ち取りピンチを脱した。7回にさらに1点を返され途中降板したが、プロ注目の右腕・藤原大翔(3年)と堂々渡り合った。

 境は冬場に腰の疲労骨折を経験し、2~3カ月間戦線を離脱した。復帰後は野球の基本であるキャッチボールから見直した。「地面と平行に投げるイメージです」と明かす。直球の平均球速が上がった実感があるといい、今大会は4回戦で自己最速の137キロを記録するなど成長著しい。

 チームは07年に選抜出場があるが、夏は99年、11年の福岡大会4強が最高だ。「ベスト8まで来たので甲子園に行きたい」と境。名前の「利月」は両親の「月のように優しい、おりこうさんになってほしい」という願いが込められている。そんな1メートル72、64キロの2年生左腕が先輩の力も借りながら腕を振る。(杉浦 友樹)

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