仙台育英・斎藤敏 東北・ハッブス撃ち満塁弾!センバツ出場校対決制し4強「最高でした」

2023年07月21日 05:31

野球

仙台育英・斎藤敏 東北・ハッブス撃ち満塁弾!センバツ出場校対決制し4強「最高でした」
<東北・仙台育英>8回に満塁弾を放った仙台育英・斎藤敏(撮影・柳内 遼平) Photo By スポニチ
 【第105回全国高校野球選手権宮城大会準々決勝   仙台育英5-0東北 ( 2023年7月20日    石巻市民 )】 第105回全国高校野球選手権(8月6日開幕、甲子園)の出場校を決める地方大会は20日、23大会で90試合が行われた。宮城大会では準々決勝で今春選抜に出場した強豪同士が激突。仙台育英の斎藤敏哉内野手(3年)が8回に今大会2本塁打目となる満塁本塁打を放ち、5―0でライバル校の東北を沈めた。
 須江航監督は信じ抜いた。1―0の8回2死満塁。ここまで無安打2三振の5番・斎藤敏が左打席に向かう。常にフルスイングが信条のロマン砲は途中交代も多かったが、指揮官は「彼に懸けよう」と全てを託した。

 大リーグ・フィリーズのハーパーに憧れる男は、スタンスは大きく、左脇を空けるメジャースタイルの構え。1メートル81、89キロの巨漢が内角高め直球に快音を響かせた。低弾道で右翼手の頭を越え、そのまま芝生席へ。衝撃のグランドスラムに須江監督は「あんな打球はなかなか高校野球じゃ見られない。素晴らしかった」と称えた。

 今春選抜出場校同士が準々決勝で激突。斎藤敏が今大会2本目の一発で、昨秋の県大会決勝で敗れた東北を打ち砕いた。新チーム結成以降、公式戦1勝1敗だった宿敵と、決着をつける一振り。プロ注目右腕・ハッブスから放ち「東北を代表する投手なので対戦したかった。最高でした」。記念のホームラン球は観戦した父・敏文さんにプレゼントした。

 東京都出身。修徳中2年時に葛飾区の奥戸球場で放った推定飛距離135メートルの場外弾が話題となり仙台育英に進んだ。小6時に自打球を受けた右目は視力0・2しかなく乱視もあった。昨夏、異変に気づいた須江監督の勧めで度付きのサングラスをかけ始め、コンタクト率は上昇した。

 投手陣の実力は全国トップクラスだが、今春の選抜では打撃力に課題を残して準々決勝敗退。斎藤敏は「みんな打撃が良くなった。投手に負けない打力があると思う」と頼もしい。テーマは「2回目の初優勝」。夏の甲子園連覇へ、ラストピースの打力がそろった。(柳内 遼平)

 ◇斎藤 敏哉(さいとう・はるや)2005年(平17)8月28日生まれ、東京都墨田区出身の17歳。両国小1年から両国セブンアローズで野球を始める。修徳中では軟式野球部に所属。仙台育英では1年秋からベンチ入り。50メートル走6秒4、遠投100メートル。好きなタレントはなかやまきんに君。1メートル81、89キロ。右投げ左打ち。

 ≪湯田5安打完封!須江監督「120点」≫世代最速の153キロ右腕・湯田統真(3年)は5安打1四球で完封勝利を挙げた。この日最速149キロの直球、縦にも横にも変化するスライダーを軸に12奪三振と圧倒。須江監督は「(次戦以降の投手)運用が楽になる。120点のピッチングでした」とうなずいた。昨夏、140キロ超の投手を5人もそろえ「140キロクインテット」による継投で全国制覇した投手陣は、さらにパワーアップ。今夏は湯田、エースの151キロ右腕・高橋煌稀(3年)、151キロ左腕・仁田陽翔(はると・3年)の3人で高校球界では前代未聞の「150キロトリオ」を形成。最強投手陣で再び夏の頂点を目指す。

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