オリオールズの本命は大谷翔平 トレードで藤浪晋太郎獲得 40年ぶり世界一へさらなる補強

2023年07月21日 02:30

野球

オリオールズの本命は大谷翔平 トレードで藤浪晋太郎獲得 40年ぶり世界一へさらなる補強
<エンゼルス・ヤンキース>ベンチでサンドバルの頭をペチッと叩く大谷(撮影・沢田 明徳) Photo By スポニチ
 アスレチックスの藤浪晋太郎投手(29)が19日(日本時間20日)、マイナー投手との交換トレードでオリオールズに電撃移籍した。ア・リーグ東地区首位のオ軍は救援陣強化のために、7月に入って好投が続いていた藤浪に白羽の矢を立てた。83年を最後に世界一から遠ざかるオ軍はさらなる補強に動く方針で、大本命はエンゼルスの大谷翔平投手(29)。その理由を大リーグ取材歴27年の奥田秀樹通信員が解説する。
 借金44でメジャー30球団最低勝率(・276)のアスレチックスから、貯金21でア・リーグ最高勝率(・611)の強豪オリオールズへの電撃トレード。1年目の藤浪は制球難に苦しみ、4月下旬に先発から中継ぎに配置転換されたが、7月は7試合に登板し、防御率2・25と調子を上げていた。現在、11試合連続無四球と課題の制球も改善。100マイル(約161キロ)超えの速球を連発し、三振奪取率も高い投球がオ軍の目に留まった。

 オ軍は83年以来、40年ぶりのワールドシリーズ制覇に本気だ。弱点はリーグ9位の防御率4・22の投手陣。救援はリーグ最多26セーブの守護神バティスタ、防御率1・58のカノの球宴出場コンビがおり、藤浪は好調を維持できれば、7回を任せられる可能性もある。

 8月1日(日本時間2日)の期限が迫っているが、オ軍の補強はこれが終わりではなく、始まり。最大のターゲットは大谷だろう。MLBネットワークのジョン・モロシ記者は、ある球団幹部の話として「大谷をトレードで獲得するには、ナショナルズが(昨年8月の)ソトのトレードでパドレスから獲得した選手と同レベルが必要になる」と伝えた。交換条件は25歳以下の若手有望株4人程度。それを用意できる球団が、米専門誌「ベースボール・アメリカ」の若手有望株ランキングのトップ77人に7人が名を連ねるオ軍なのだ。

 ヤンキース、レイズなども獲得を狙っているとされるが、大谷がシーズン終了後にFAで他球団に移籍する可能性を考えると、ポストシーズンを含め、残り3カ月のために若手4人を失うリスクは大きい。一方、オ軍にとっては今季が千載一遇のチャンス。プレーオフを勝ち抜くには大谷のような絶対的なエースが必要で、現在35本塁打の打撃は左打者に有利な本拠オリオール・パークにもフィットする。米スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者は「エ軍が大谷をトレードで出すならば、オ軍はいくべき」と促した。

 藤浪の次は大谷――。12年の甲子園での初対決からそれぞれの道を歩んできた2人が、東海岸のボルティモアで同じユニホームを着る可能性はあるのか。エ軍のアート・モレノ・オーナーはトレードに消極的とされるがペリー・ミナシアンGMらフロントがオーナーを説得したくなるほどのオファーができるのはオ軍だけである。(奥田秀樹通信員)

 ≪首位攻防戦でデビューか≫トレード移籍が決まった藤浪は、この日のレッドソックス戦は登板機会なし。試合後のクラブハウスでは仲間とハグを交わし、別れのあいさつをしていたという。オ軍は20日(日本時間21日)からゲーム差なしの2位レイズとの敵地4連戦。藤浪は首位攻防戦で新天地デビューを果たすことになりそうだ。

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