兄に続く甲子園へ 相洋・栗城颯「歴史を変えたい」 兄と同じ故障と闘う最後の夏

2023年07月21日 10:30

野球

兄に続く甲子園へ 相洋・栗城颯「歴史を変えたい」 兄と同じ故障と闘う最後の夏
最後の夏に同校初の甲子園出場を目指す栗城 Photo By スポニチ
 【第105回全国高校野球選手権準々決勝   相洋―横浜 ( 2023年7月21日    横浜 )】 初の甲子園出場を狙う相洋(神奈川)は21日、準々決勝で優勝候補の横浜と激突する。春季大会は準々決勝で4―3と接戦を制していた。背番号14の栗城颯(3年)内野手は、ノースアジア大明桜(秋田)で21年夏の甲子園に出場した兄の栗城蓮投手(現日大)に続く甲子園出場を目指す。
 「ここまでキツい練習を乗り越えてきた。あとは体現するだけ。悔いが残らないように自分ができることをやりきるだけです」

 最後の夏、託された背番号は14だった。昨秋はレギュラーだった好守と小技を武器にする二塁手。1年時から痛めていた腰の症状は昨秋から悪化。思うような練習ができなかったが、「悔しい気持ちはあるけど、自分の力量不足。焦りもあって思うような成長ができなかった。14番をもらえただけでも感謝したい」と言い訳はしない。

 常に故障との闘いだった。1年時から腰を痛め、昨冬にはさらに痛みが増し、春季大会は何とかプレーできた状態。迎えた最後の夏は「気にせずにプレーできます」と弱みは見せない。ベンチスタートで活躍の機会を待ち「いつ、どんな場面で出ても最大のパフォーマンスをしたい。小さい体でも頭を使って他の選手ができないことを考えてやりたい」と頼もしい。

 兄も最後の夏は腰痛と闘っていた。甲子園では歩くことも困難なほど痛みが走ったが、痛み止めを飲んで2回戦の明徳義塾戦に救援登板。試合は敗れたが、35球に魂を込めた。その兄が使っていた腰痛に効果があるというベルトを受け継いだ。「兄の人間性、メンタルは尊敬している」と目を輝かせる栗城。初の甲子園出場へ向けて「自分たちの代で歴史を塗り替えたい。ベンチ入りしている一員として、自分のできることをやりたい」とフォア・ザ・チームを誓った。(柳内 遼平)

 ◇栗城 颯(くりき・はやと) 2005年9月26日生まれ、神奈川県伊勢原市出身の17歳。伊勢原小1年から伊勢原フレンズで野球を始まる。中沢中では軟式野球部に所属。相洋では1年秋からベンチ入りし、2年秋は背番号4。50メートル走6秒1、遠投90メートル。憧れの選手は広島・小園。1メートル68、63キロ。右投げ両打ち。

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