街裏ぴんく 涙の22代目R―1王者 芸歴20年目「辞めずにやってきて良かった」“10年目資格”撤廃で

2024年03月10日 05:20

芸能

街裏ぴんく 涙の22代目R―1王者 芸歴20年目「辞めずにやってきて良かった」“10年目資格”撤廃で
トロフィーを手にポーズを決める街裏ぴんく(撮影・会津 智海) Photo By スポニチ
 ひとり芸日本一決定戦「R―1グランプリ2024」が9日、東京・台場のフジテレビで行われ、街裏ぴんく(39)が苦節20年で22代目王者に輝いた。今大会は4年ぶりに「芸歴10年目まで」の出場資格が撤廃。その恩恵を受け、史上最多5457人の頂点に立った。
 長いキャリアで初めての決勝進出。最終決選投票は、吉住(34)と2対2で最後の5人目の審査員ハリウッドザコシショウ(50)の判定に委ねられた。ザコシの投票は街裏。トレードマークの黒縁眼鏡を外し、その場に崩れ落ちた街裏は、涙ながらに「R―1には夢があるんですよ!」と叫び、喜びをかみ締めた。優勝後の会見では「20年辞めずにやってきて良かった」と苦労続きの芸人人生を振り返った。

 決勝のファーストステージで石川啄木ら偉人たちが集う市民プールの設定で得意の“ファンタジー漫談”を披露し2位通過。ファイナルステージでは自身がモーニング娘。幻の初期メンバーだったらという、どちらもありえない設定のネタで、見事栄冠をつかんだ。

 「下積み時代も長く、劇場に出た時にお客さんが少なくても一切手を抜かない」と街裏の人柄を芸人仲間は評価する。東京進出前後は関西弁によるぼやき漫談をやっていたが、受け入れられず壁に直面。それでも漫談にこだわり、舞台上で妄想のエピソードを盛り込んだ「唯一無二」のスタイルを作り上げた。会見では「自分では(芸風の)言い方を決めていない。決めてほしい」と芸風に名前をつけてもらうこともリクエストした。

 賞金500万円の使い道については「借金返済で200万円。歯(の治療)と、あとは嫁さんと旅行に一度も行ったことがないのでハネムーンに行きたい」と青写真を描いた。虚構の世界観を展開した漫談でつかんだ夢の扉。遅咲きのサクセス物語がここから始まる。

 ◇街裏 ぴんく(まちうら・ぴんく、本名島谷洋平=しまたに・ようへい)1985年(昭60)2月6日生まれ、大阪府出身の39歳。04年からコンビで活動を開始し、07年のコンビ解散を経て、ピン芸人に。22年に芸歴11年以上のピン芸人のみが参加できる「Be―1グランプリ」で優勝。趣味はラップを聴くこと。特技は全有名人の目撃談。血液型B。

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