菊間千乃弁護士 原作もの映像化で起こりうる問題指摘「出版社とプロデューサーだけで進むと…」

2024年02月03日 23:17

芸能

菊間千乃弁護士 原作もの映像化で起こりうる問題指摘「出版社とプロデューサーだけで進むと…」
菊間千乃弁護士 Photo By スポニチ
 元フジテレビアナウンサーで弁護士の菊間千乃氏が3日、TBS系「情報7daysニュースキャスター」(土曜後10・00)に生出演し、漫画や小説などの実写化について法律家の観点から語った。
 昨年10月期に日本テレビ系でドラマ化された漫画「セクシー田中さん」の原作者で漫画家の芦原妃名子さん(享年50)が先月29日、栃木県内で死亡しているのが発見された。26日に更新した自身のX(旧ツイッター)で、脚本をめぐり局側と折り合いがつかず、自らが9、10話の脚本を書くことになった経緯を説明。当初提示していた「漫画に忠実に描く」などの条件がほごになっていたと明かしていた。

 この問題を受け、原作の映像化などについて、ファンはもちろん、漫画家や小説家、脚本家、元テレビマンらが様々な立場や経験からSNSなどで議論に発展している。

 著作権を巡る数々の契約を見てきた経験に則して、見解を求められた菊間氏は、「原作ありきのテレビドラマが非常に多いので、契約を見てる限りは、必ずしもテレビ局が強いという感じはしていなくて、出版社が強いような契約もたくさん見てきていはいます」と話した。

 その上で「漫画家の方って、いろんな漫画を描いてらっしゃるから、すべての2次利用の、このテレビドラマとか映画とか、自分がチェックすることができないから、出版の代理人みたいな形で、出版の担当編集者が著作権の管理委託契約を原作者と出版社の担当の間で結ぶ」と解説した。

 本来ならその契約にのっとって制作は進行するが、「出版社が全部、プロデューサーから言われた場合は原作者と確認を取ってやりますよということになっているはずなんですけど、どこかで出版社とプロデューサーだけでどんどん話が進んでいったりすると…今回がそうか分からないですけど、原作者が置いてけぼりになって」と、起こり得る問題を指摘。出版社を通して意図を伝える原作者と、プロデューサーを通じて意図を知る脚本家との距離感が大事だといい、「脚本家は脚本家の方で、原作者がどういう思いで今回OKしてくれたのを細かく聞いているケースと、聞いてないケースがある。そこが一番遠いところにいるのが問題じゃないかと思います」と話した。

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