前田敦子の覚悟「役者は一生葛藤する仕事」 主演映画で性被害のトラウマ抱えて生きる女性役
2024年02月03日 05:00
芸能
性暴力は「魂の殺人」とも呼ばれ、被害者を苦しめ続ける。近年、性加害を受けたという人の告白が相次いでいる。「監督は47年間事件に向き合い続けた。かわいそうと同情するのではなく、公にした勇気に目を向けてほしい。生き抜いていくんだという強さがある」と力を込めた。
不動のセンターを務めたAKB48を2012年に卒業。14年に黒沢清監督とタッグを組んだ映画「Seventh Code」が転機になった。「撮影はOKの声がかかるけど、役者は一生これでいいのかと葛藤する仕事」と覚悟を決めた。30歳を前に大手事務所から独立し、社長業も兼務する多忙な日々。癒やしは4歳の息子との時間で「喜怒哀楽に一直線の息子を見ていると、本来の人間の姿を思い出す」と表現にも生かされているよう。「自分を信じること。もっといろんなジャンルに挑戦したい」と未来を見据えた。(西村 綾乃)
◇前田 敦子(まえだ・あつこ)1991年(平3)7月10日生まれ、千葉県出身の32歳。AKB48で2006年2月にCDデビュー。07年に映画「あしたの私のつくり方」で女優始動。