田崎史郎氏 政治とカネの問題で持論「資金が入ってこなくなると、中長期的な政治を小さくする原因に」

2024年06月03日 13:59

芸能

田崎史郎氏 政治とカネの問題で持論「資金が入ってこなくなると、中長期的な政治を小さくする原因に」
東京・赤坂のTBS社屋 Photo By スポニチ
 政治ジャーナリストの田崎史郎氏が3日、TBS「ひるおび!」(月~金曜前10・25)に出演。自民党派閥の裏金事件を受けた政治資金規正法の改正案について言及した。
 自民党は5月31日、衆院政治改革特別委員会の理事懇談会で、派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた政治資金規正法改正の再修正案を与野党に提示した。パーティー券購入者名の公開基準額を現行の「20万円超」から2027年1月以降は「5万円超」に引き下げ、政策活動費は支出状況が分かるよう10年後に領収書を公開する。第三者機関による監査の在り方検討も付則に明記した。立民などが主張した企業・団体献金禁止は受け入れなかった。

 岸田文雄首相が公明党の山口那津男代表、日本維新の会の馬場伸幸代表と個別に会談し、それぞれ要求を受け入れた。両党が賛成し今国会で成立する見通し。立憲民主党は反対する。

 田崎氏は「岸田総理の中では自民党案の“公開基準10万円超”より公明との連立維持&会期末までの成立を選択した」と解説した。

 MCの恵俊彰が岸田首相が公明、維新の案を飲んだことについて「自民党内に不満の声も多いでしょう?」と聞くと、田崎氏は「そうですね。麻生さんもそうですけど、中堅、若手の間で不満が強いんですね。岸田さんが連立を優先して、結果、公明党との連立は壊れなかった。法案も成立することになったというのは短期的にはいいんですけれども、中長期的にはどうなのかなって僕は思っている」と自身の考えを話した。

 そして、「パーティーによる資金集めっていうのは非常に苦しくなっているんですよね。政治資金が小さく小さく少なくなってくるわけです。そうすると、政治活動も小さくなるんですよね。だから、よく政治家が小さくなったとか、最近の政治家はダメじゃないかっていろいろ言われるんですけれども、こういう資金があまり入ってこなくなると、どうしても政治活動、あるいは政治家がいろんなことをやるのにも金がかかるわけで、それができなくなって、僕は中長期的な政治を小さくする原因になるんじゃないかなと思います」と持論を展開した。

 ここで恵が「ということは、この法案が通ってしまうこと自体で政治全体が小さくなっていく?」と問うと、「僕はそういうことを懸念します」とうなずいた。恵の「でも、そもそも30年前に企業、団体献金をやめましょうという話になって、その時も政治が小さくなる恐れがあったんですか?」にも、うなずきながら「だから僕は政治改革大綱で小選挙区比例代表が盛り込まれて実現して、この30、40年の政治を見ていると、良くなったって話は全然聞かないんですよね。政治家が小粒になったとか、いろんな批判ばっかりじゃないですか」と指摘。

 「ある自民党の長老の方が言われていたんですけれども“改革という言葉が出てきた時は危ない”と。みんながやろう、やろうとなる。それで実現するんですよ。でもそれが20年、30年、40年たった時にどういう影響を残すかってことなんです。僕は今回のことは“岸田さんのあの時にこうなった”と言われるんじゃないかと思いますよ、歴史で。あの判断で金が集まらなくなって、だんだん活動できなくなったねって、なっていきかねないと思いますよ」と自身の見解を述べた。

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