「セクシー田中さん」問題 小学館、芦原さんは「脚本の修正に翻弄された」 事象まとめ再発防止宣言

2024年06月03日 15:51

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「セクシー田中さん」問題 小学館、芦原さんは「脚本の修正に翻弄された」 事象まとめ再発防止宣言
小学館 Photo By スポニチ
 小学館は3日、昨年10月期放送の日本テレビドラマ「セクシー田中さん」原作者で漫画家の芦原妃名子さん(享年50)が急死した問題について、調査結果を公表。本件について、同社が「原作である本件漫画の利用を許諾した」ことに始まり、芦原さんの訴えや同社の取り組みに不十分な点があったなど、事案の概要を報告した。
 同社は公式サイト上に、PDF文書90枚の「特別調査委員会による調査報告書公表および映像化指針策定のお知らせ」とPDF文書1枚の「映像化指針」を掲載した。

 芦原さんは、累計700万部を突破する大ヒット「砂時計」を始め、ナイーブな感情や恋愛観のゆらぎを繊細に表現。多くの女性の共感を集め、数々の賞を受賞していた。小学館はこれらの功績に触れ「漫画家の芦原妃名子先生がご逝去されたことについて、改めて、先生の多大な功績に敬意と感謝の意を表するとともに、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。また、ご遺族の方々にも深く哀悼の意を表します」と追悼。その上で、今回の「事案の概要」を説明した。

 一連のメディアミックスについて、小学館は、「漫画家芦原妃名子氏を代理して、同氏の原作漫画『セクシー田中さん』を日本テレビ放送網においてテレビドラマ化するため、原作である本件漫画の利用を許諾した。本件漫画は未完の連載漫画であり、予定されたドラマ全10話中、第8話の一部、第9話および第10話は原作漫画がないことを前提としたドラマ化であった」と振り返った。

 その上で、「芦原氏は、第7話までの脚本の修正に翻弄され、日本テレビが委託した脚本家に芦原氏の要望に沿った脚本を執筆してもらうことは非常に困難と判断し、第9話、第10話の脚本を自ら執筆した」とまとめ、続けて「ドラマ放映後、本件脚本家がインスタグラムに過去に経験したことのない事態で困惑したと投稿したことに対し、芦原氏が事実経緯の反論をブログおよびXに投稿をしたところ、大きな反響を呼び本件脚本家への非難が集中した。その後、芦原氏は亡くなられた」と、経緯を説明した。

 報告書には映像化までの経緯や芦原さんのこれまでの映像化された作品の詳細、本件の問題点などが記載されていた。その中で、「テレビドラマ化事業の決定権の所在について明確でない部分があった」と結論づけ、「責任を負う担当部局を決め、それに協力する他部局の位置づけを明確にすることが必要」として、社内フローの見直しを行うことを宣言した。

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