小学館「セクシー田中さん」日テレの姿勢指摘 原作者意向の「依頼受け入れなかったことが第一の問題」

2024年06月03日 16:22

芸能

小学館「セクシー田中さん」日テレの姿勢指摘 原作者意向の「依頼受け入れなかったことが第一の問題」
小学館 Photo By スポニチ
小学館は3日、昨年10月期放送の日本テレビドラマ「セクシー田中さん」原作者で漫画家の芦原妃名子さん(享年50)が急死した問題について、調査結果を公表。調査の中で、芦原さんと脚本家の意図の齟齬(そご)を巡り、日本テレビ側の調整不足を指摘した。
 同社は公式サイト上に、PDF文書90枚の「特別調査委員会による調査報告書公表および映像化指針策定のお知らせ」とPDF文書1枚の「映像化指針」を掲載した。報告書には映像化までの経緯や芦原さんのこれまでの映像化された作品の詳細、本件の問題点などが記載されていた。

 原作者である芦原さんの意見を伝えるのが小学館の社員A、これを受け取るのは日本テレビ社員Y氏だったという。

 調査結果の中で、「本事案では芦原氏が何度も同じ指摘をしないと原作に沿った脚本の修正がなかったことと、日本テレビ側が芦原氏の修正意見について反論して、従前の脚本を維持しようとしたことがあり、芦原氏や社員Aに大きな負担を強いた」と指摘。「この度、本件脚本家の回答によれば、その大きな原因として、日本テレビ社員Y氏が、芦原さんの意向をふまえて社員Aがアレンジやエピソードの入れ替えなどをしないように何度も強く求めたことを本件脚本家に伝えていなかったり、監督などの制作陣の意見を反映したりした可能性がある」とした。

 特に争点となっているのが、第8~10話のドラマオリジナル展開。小学館は、「芦原氏の詳細プロットの改変を極力避けて欲しいとの小学館の希望が本件脚本家に伝わっていなかった可能性が高い」と記した。

 「日本テレビは、本来、芦原氏の意向を本件脚本家に伝え、原作者と脚本家の間を調整するという役割を果たしていない可能性があり、ドラマ化の経過や芦原氏の意図を十分理解しなかった本件脚本家が強い不満を抱き、SNS投稿に至ったものと思われる」と、日本テレビ側の調整不足を指摘した。

 「日本テレビ側が原作者の意向を代弁した小学館の依頼を素直に受け入れなかったことが第一の問題であるように思われ、こうした場合にどう対応するかの問題は残る」とした。一方で、「最終的には芦原氏の意向にかなったドラマが完成した」とした。

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