小学館「日本テレビ側の不誠実な対応」 芦原さん、昨年6月時点ですでに「脚本を信頼できない」

2024年06月03日 17:23

芸能

小学館「日本テレビ側の不誠実な対応」 芦原さん、昨年6月時点ですでに「脚本を信頼できない」
小学館 Photo By スポニチ
 小学館は3日、昨年10月期放送の日本テレビドラマ「セクシー田中さん」原作者で漫画家の芦原妃名子さん(享年50)が急死した問題について、調査結果を公表した。改変の契約書に関して、小学館と日本テレビで相違があったことを明らかにした。
 同社は公式サイト上に、PDF文書90枚の「特別調査委員会による調査報告書公表および映像化指針策定のお知らせ」とPDF文書1枚の「映像化指針」を掲載した。報告書には映像化までの経緯や芦原さんのこれまでの映像化された作品の詳細、本件の問題点などが記載されていた。

 報告書によると、日本テレビ側が昨年6月7日、小学館の担当社員に対し、「10月期日曜ドラマ枠」で正式決定したこと、キャストや台本の進行状態を伝えるとともに、契約の話を進めるように要請した。

 小学館側が最終確認として芦原氏に意見を聞いたところ、「当時既に本件脚本家の脚本を信頼できないと感じていたと思われる芦原氏から、ドラマオリジナル部分は自分で書きたいとの意向が示されるに至った」と記載。

 連載中の作品とあって、ドラマの第8話から第10話では、原作にない部分を描くことになることを踏まえ「このことは原作者である芦原氏にとって非常にセンシティブであるうえ、芦原氏はかつて自作の映像化事例において、監修したプロット・脚本などに細かく修正を加えたことから、今回はドラマの脚本家ではなく、芦原氏にドラマオリジナル部分を考えてもらい、小学館側から提案する方が良いと申し出ていた」と明らかにした。

 また、「セリフを多めにした芦原氏の詳細プロットで行い、これを脚本家に忠実に脚本に起こしてもらうが、芦原氏が了承しない場合は芦原氏自ら脚本を執筆する可能性があることの理解を求めた。さらに予め脚本家の了承を取っておいてほしいとも要請していた。またその場合時間もかかるので10月期は難しいとの意見を述べていた」と、10月期の放送に難色を示していたことも判明した。

 原作者による脚本執筆の可能性を伝えた上で「脚本家に失礼にならないよう」に、日本テレビ側に脚本家へ了承を取ることを求めた。日本テレビ側は「芦原氏に書いてもらうことはありがたいと賛同し、脚本家にもうまく話しておくと回答」したという。

 だが、その後も脚本家のプロットや脚本の修正が頻繁に繰り返され、「この間芦原氏は多大な時間と労力を割くことを余儀なくされ、特に要請した修正が円滑になされないことは心労を増す原因になったと思われる。芦原氏は、オリジナル部分の詳細プロットを日本テレビ側に提供したが、改変があったうえ、日本テレビ側の不誠実な対応もあったことから、ついに脚本家の交代を求めるに至った」とした。

おすすめテーマ

2024年06月03日のニュース

特集

芸能のランキング

【楽天】オススメアイテム