芦原妃名子さんは「作品を大切にする作家」だった 小学館「砂時計」など映像化 過去にも「自らプロット」

2024年06月03日 16:26

芸能

芦原妃名子さんは「作品を大切にする作家」だった 小学館「砂時計」など映像化 過去にも「自らプロット」
小学館 Photo By スポニチ
 小学館は3日、昨年10月期放送の日本テレビドラマ「セクシー田中さん」原作者で漫画家の芦原妃名子さん(享年50)が急死した問題について、調査結果を公表。芦原さんは同作以外にも自身のコミックが映像化された経験があり、過去にも「自らプロットなどを書いていた」ことが明らかとなった。
 同社は公式サイト上に、PDF文書90枚の「特別調査委員会による調査報告書公表および映像化指針策定のお知らせ」とPDF文書1枚の「映像化指針」を掲載。報告書には映像化までの経緯や本件の問題点、改善策などが記載されていた。

 調査の結果、芦原さんが「セクシー田中さん」以前の映像化に関しても、「自らプロットを書いていた」など本件同様の事象があったことが明かされた。

 芦原さんは、累計700万部を突破する大ヒット「砂時計」をはじめ、ナイーブな感情や恋愛観のゆらぎを繊細に表現。多くの女性の共感を集め、数々の賞を受賞していた。

 「砂時計」は第50回小学館漫画賞を受賞。2007年にTBSでドラマ化、翌年には映画化もされた。

 また、2008年に連載を開始した「Piece」は第58回小学館漫画賞少女向け部門を受賞し、2012年に日本テレビ系でドラマ化された。

 過去2作品でドラマ・映画化のメディアミックスを経験していた芦原さん。同社による聞き取り調査の結果、「過去の映像化を担当した社員Cから話を聞いていた社員B」の証言として、「芦原氏は自身の作品を大変大切にする作家だったので、過去の映像化においても、自分の作品の世界観が損なわれていると感じた場合には丁寧に監修していた」とした。

 同社員は、「オリジナルエピソードが必要となった場合には、自らプロットなどを書いていた」ことも明らかにした。

 小学館は、芦原さんの功績に対し「改めて、先生の多大な功績に敬意と感謝の意を表するとともに、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。また、ご遺族の方々にも深く哀悼の意を表します」と追悼した上で、今後のメディアミックスに関して「映像化許諾を検討するにあたり、作家の皆様のご意思やご希望を確認し、そのご意向を第一に尊重した文書を作成し、映像制作者側と協議、交渉いたします」と再発防止に向けた声明も発表した。

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