小学館 「脚本家交代の要請は妥当」 セクシー田中さん問題で報告書「原作に忠実に…十分伝わらず」
2024年06月03日 15:32
芸能
![小学館 「脚本家交代の要請は妥当」 セクシー田中さん問題で報告書「原作に忠実に…十分伝わらず」](/entertainment/news/2024/05/31/jpeg/20240531s00041000476000p_view.webp)
芦原さんは生前、ブログに「『セクシー田中さん』は連載中で未完のため、(1)必ず漫画に忠実に(2)未完の漫画の今後に影響を及ぼさないよう“原作者があらすじからセリフまで”用意する(3)原作者が用意したものは原則変更しないでいただきたいので、ドラマオリジナル部分については、原作者が用意したものを、そのまま脚本化していただける方を想定していただく必要や、場合によっては、原作者が脚本を執筆する可能性もある」という3つの条件を、小学館を通じて日本テレビに出していたと投稿した。
だが、日本テレビの調査報告では、3月9日、及び同年3月29日の打ち合わせの際には、このブログにあるような「必ず漫画に忠実に」「漫画が完結していない以上、ドラマなりの結末を設定しなければならないドラマオリジナルの終盤も、まだまだ未完の漫画のこれからに影響を及ぼさないよう、“原作者があらすじからセリフまで用意する…”という条件は小学館からは口頭あるいは文書で提示されていなかったとしていた。
この日公表された小学館の報告書では「芦原氏が第9話、第10話の脚本に関して本件脚本家の脚本起こしを断り、その交代を求めたことは、やむを得ないことであった」とした上で、「脚本家の交代を求めることができた」「脚本家交代の要請は妥当であった」とした。
「元々原作者は、原作品の翻案たる脚本について、著作物の性質並びにその利用の目的および態様に照らしやむを得ないと認められるものでない限り改変を拒否できる」とし、「当初の合意により、第9話あたりからのドラマオリジナル部分については、芦原氏は、自ら脚本を書くことができることを日本テレビとの関係で権利として確保していた」と記した。
また、小学館自体の対応についての考察では、担当社員は日本テレビに対し、芦原さんの意思が伝わるように努力し「やるべきことは尽くしたと言ってよい」。
「脚本家と小学館は直接のやり取りがなかった」「原作に忠実にという意向は明瞭に伝えており」と明記。
改変を絶対に認めないと日本テレビ担当社員に何度も伝えていたにもかかわらず、第9話では大幅な改変が行われており「原作に忠実にという意向が少なくとも十分には伝わっていなかったことになる。そのこともあって原作者の意向に添わない対応になったのかもしれない」と分析。十分な伝達がない中「頑ななまでに原作者の意向を無視する対応と映らざるを得なかった」とした。