阪神・岡田監督がフェニックス・リーグに全員参加させる意向 CS突破し38年ぶり日本一へ異例のプラン 

2023年09月17日 05:15

野球

阪神・岡田監督がフェニックス・リーグに全員参加させる意向 CS突破し38年ぶり日本一へ異例のプラン 
<広・神>7回、2打席連続本塁打のノイジーを迎える岡田監督(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神9―3広島 ( 2023年9月16日    マツダ )】 阪神の岡田彰布監督(65)が16日、シーズン終了からクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ初戦までの試合がない16日間、1軍選手全員をフェニックス・リーグに参戦させる意向を示した。宮崎県内で10月9日から始まる同リーグで投手の調整登板は通例だが、主力野手の全員参戦は珍しい。実戦感覚を保ち、CS突破、その先の38年ぶり日本一への足場を固める。16日の広島戦は9―3で快勝した。
 岡田監督が「宮崎に全員集合」の大号令をかける可能性が出てきた。日程を順調に消化すれば、10月1日の広島戦(マツダ)でレギュラーシーズンが終了。CSファイナルSの開幕は同18日で、16日間も実戦から遠ざかる。指揮官はその空白を埋めるプランを明かした。

 「2週間以上あるから。今、フェニックス(リーグ)とかいろんなアレで、うまいこと実戦ができるように(考えさせている)。そうじゃないと、あんまり長すぎてもなあ」

 こだわっているのは対外試合、それもプロレベルでの実戦だ。紅白戦での調整は「いやいや、無理無理」と歯牙にもかけず、「社会人チームと練習試合をしてもなあ。やっぱり難しいなあ」と難色を示す。宮崎県内に12球団が集い、今年は10月9日にスタートするフェニックス・リーグは若手育成が主目的とはいえ、仲間やアマチュア選手との手合わせよりもメリットが大きいとみている。

 同リーグの投手の調整登板は例年のことだが主力野手、しかも全員というケースは少なく、阪神は14年に同様の試みをしたことがある。指揮官は前夜にコーチ陣に案を示すように投げかけた段階だとし、「どういう形になるか分からんけど」と言った。まだ選択肢の一つながら、近本、中野、大山、佐藤輝らが数試合でも打席でプロの生きた球を見ることは、CSへ向けてプラスに働きそうだ。

 セにプレーオフ(現在のCS)がなかった前回優勝の05年は、10月5日にリーグ戦が終了。日本シリーズまでに同じ16日間の空白があった。岡田監督は当時、甲子園球場での練習に主眼を置いた。フェニックス・リーグは、投手の調整登板として使い、主力野手は赤星、鳥谷ら一部の参加にとどまった。日本シリーズではロッテに4連敗し、得点は4試合合計でわずか4。その経験と悔しさが、頭に残っているからかもしれない。

 この日は2位・広島を相手に16安打を浴びせて9―3で勝利。03年と05年に記録した球団最多勝利数87まで、残り13試合で6勝とした。この勢いをCSにぶつけるためにも、実戦感覚を鈍らせないことは不可欠。85年以来38年ぶり2度目の日本一へ、ベストな調整法を探る。(倉世古 洋平)

 ▽みやざきフェニックス・リーグ 毎年10月に宮崎県で行われる秋季教育リーグの名称。04年にイースタン・リーグ6球団で開催。翌05年には全12球団が参加。06年以降は韓国プロ野球や独立リーグの選抜チームも参加しており、今年は韓国プロ野球選抜2チーム、四国アイランドリーグplus選抜、日本独立リーグ野球機構選抜を含む全16チームで行われる。

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