ソフトB非常事態 主力5選手離脱 代役・川瀬が奮闘マルチ 「出番をずっと待っていました」

2023年09月17日 05:00

野球

ソフトB非常事態 主力5選手離脱 代役・川瀬が奮闘マルチ 「出番をずっと待っていました」
<日・ソ>5回、同点二塁打を放つ川瀬(撮影・高橋 茂夫) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   ソフトバンク1―3日本ハム ( 2023年9月16日    エスコンF )】 ソフトバンクは16日、嘉弥真新也投手(33)、中村晃外野手(33)、今宮健太内野手(32)、三森大貴内野手(24)の4選手が、特例2023で出場選手登録を抹消、武田翔太投手(30)も離脱する非常事態の中、迎えた日本ハム戦で、代役で起用された川瀬晃内野手(26)がマルチ安打と気を吐いた。しかし、同点の9回に守護神オスナが万波にサヨナラ2ランを浴び2連敗。4位楽天とのゲーム差は1・5となった。
 非常事態でも、決して代役ではない。川瀬は、一気に主役を奪おうとした。0―1の5回2死二塁、フルカウントから先発・加藤貴の7球目真ん中フォークを振り抜いた。左中間への飛球打球は快足中堅手・五十幡でも届かず。同点に追いつく適時二塁打となった。

 「出番をずっと待っていましたしチャンスなんで。平常心で行けて結果も付いてきた」

 15日に誕生日を迎えた男は、26歳初適時打で振り出しに戻した。「9番・遊撃」で8月2日の西武戦以来となるスタメン。1点を追う3回2死ではチーム初安打となる一ゴロ内野安打。7月5日の日本ハム戦以来今季4度目マルチ安打と奮闘した。この日の試合前に判明した、チームの緊急事態を救おうとした。

 この日午後にバスでエスコンフィールド北海道に到着も、瞬時に独特の空気が流れた。チームの主力野手が相次いで不在。スタメンには7試合連続安打中の今宮や二塁手・三森、一塁・中村晃の名前がなかった。中継ぎの嘉弥真を加えた4人が「特例2023」で出場選手登録を抹消。同時に代替登録されたリチャードは2軍戦で滞在中の名古屋市内から試合開始20分前に到着。バタバタのまま、5回から途中出場した。

 「こればかりは仕方ない。まだ出るのでは。いるメンバーはチャンスと思ってやってくれたらと思うがうまいこといかんね」とマスク姿の藤本監督は、頭を抱えた。守護神オスナがサヨナラ被弾での敗戦後、新たに中継ぎの武田の離脱が発覚。2軍組から椎野、野手の川原田、野村大が合流する事態となった。

 ただ、昨年8月にコロナ禍で主力が大量離脱した際に“筑後ホークス”と呼ばれた若鷹が危機を救ったことがある。この日、4位楽天と2位ロッテがともに勝ち、楽天に1・5差に迫られた。CS争いが続く、残り16試合。直面する窮地こそ躍動感の増す筆頭格が、川瀬だ。「全員でカバーし合おうと声も出ています。明日はもっといいものを出して、勝ちにつなげていきたい」。苦境打破へ、何とかしようとしていた。(井上 満夫)

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