【箱根駅伝】青学大 往路新記録V!「2位狙いでいい」に選手燃えた 原監督「作戦100%成功」

2024年01月03日 04:30

駅伝

【箱根駅伝】青学大 往路新記録V!「2位狙いでいい」に選手燃えた 原監督「作戦100%成功」
<箱根駅伝・往路ゴール>1位でゴールする青学大・若林(撮影・尾崎 有希) Photo By スポニチ
 【第100回東京箱根間往復大学駅伝・往路 ( 2024年1月2日    東京・大手町―箱根・芦ノ湖=5区間107・5キロ )】 6度の総合優勝を誇る青学大が往路新記録の5時間18分13秒で2年ぶり6度目の往路優勝を果たした。2位でたすきを受けた3区の太田蒼生(3年)が学生駅伝で23区間連続1位中継を記録していた駒大を抜いてトップに浮上。2~4区の3区間連続で区間賞をマークする会心のレースで、2年ぶりの奪冠へ前進した。2年連続3冠を狙う駒大が2分38秒差の2位、城西大が3分17秒差で3位につけた。復路は3日午前8時に芦ノ湖をスタートする。
 運営管理車の助手席から見るフレッシュグリーンの背中が大きく見えた。就任20年の節目。往路優勝が決まると、原晋監督(56)は「凄いね、君たち。最高!」と選手を迎え入れた。往路は駒大から2分遅れの想定だったが、逆に2分38秒リード。「想定外。あんなこと起こると思いません。学生が魂のこもった頑張りを見せてくれた」と目を細めた。

 1区の荒巻が首位・駒大と35秒差の9位につけると、2区の黒田が区間賞の快走で駒大との差を22秒につめて2位に浮上した。3区の太田が18キロ地点で20歳以下の1万メートル日本記録を持つ駒大・佐藤をかわしてトップでたすきリレー。優勝した2年前にも3区でトップに立っているロードに強い「駅伝男」が日本人歴代最速59分47秒のタイムで駒大の学生駅伝連続1位中継記録を23で止め「先頭に出る自分の役目を果たせた」とうなずいた。

 昨季、駒大に3冠を許した原監督は「このままでは駒大に勝てない」と今季は例年2週間程度の夏合宿を3週間に拡大。練習の量、質ともに増やした。遅刻や忘れ物などの目立った部員の生活態度も見直し“当たり前のこと”を徹底。区間賞を獲得した2区・黒田、3区・太田、4区・佐藤は昨年12月初旬にインフルエンザに罹患(りかん)。佐藤は復帰直後に虫垂炎も発症し、12月は十分な練習をこなせなかったが、1年間積み上げてきた努力は裏切らなかった。

 本番5日前の昨年12月28日、原監督はミーティングで「2位狙いでいい」と指示した。「負けてたまるか!大作戦」に反する発言に選手は奮起。直後に選手だけの話し合いを持ち、志貴勇斗主将らメンバーから外れた4年生が箱根への熱い思いを吐露した。同期の思いを背負って激走した佐藤は「正直、作戦名にセンスがない。でも終わり良ければ、全て良しかな」と笑った。

 元日に石川県能登地方で震度7を観測する地震が発生。原監督は「能登震災で開催できるかどうか分からない中、箱根駅伝をできることに感謝申し上げたい」と神妙に語り「往路の作戦の成功率は100%。大会新で総合優勝して200%で終わりたい」と2年ぶりの奪冠に意欲を見せた。過去往路優勝した5回はいずれも総合優勝。出雲5位、全日本2位からの往路優勝は4年前の総合優勝と同じ流れ。“駒大1強”の前評判を覆した自信を手に、完全優勝に挑む。 

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