藤井王将快挙で注目、大山康晴15世名人とは 10年間、50回連続でタイトル戦出場

2024年02月08日 18:05

芸能

藤井王将快挙で注目、大山康晴15世名人とは 10年間、50回連続でタイトル戦出場
1970年1月、第19期王将戦第2局に臨む大山康晴王将(左)と挑戦者の二上達也八段 Photo By スポニチ
 将棋の第73期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負第4局は8日、東京都立川市「オーベルジュ ときと」で指し継がれ、藤井聡太王将(21)=8冠=が菅井竜也八段(31)を破り、史上最長、タイトル戦20連覇を達成した。大山康晴15世名人と並ぶ19連覇を今期、初挑戦から失敗なしで更新。63年度名人戦~66年度名人戦で樹立した大山の記録を58年ぶりに更新した。
 戦後を振り返ると元号ごとに代表的棋士が挙がるという。すなわち昭和の大山、平成の羽生善治九段、そして令和は藤井だろうと。では大山とはどんな棋士だったのだろうか。

 全3冠から全5冠時代に3度にわたり独占を果たし、タイトルの通算期数は80期。王将20期、名人18期を誇った。そして66歳にして棋王挑戦。何より藤井が「途方もない記録」と指摘する、57年度名人戦から10年間、タイトルホルダー、もしくは挑戦者のいずれかで50回連続タイトル戦に出場した。

 没後30年余り。今に息づく記録の数々はその強い意志によって実現した。

 連続獲得が始まった63年、当時40歳。太平洋戦争に出征したこともあり、藤井に比べると2倍の年齢からスタートした。振り飛車党で、「二枚腰」とも表現された負けない棋風。大山と4度タイトル戦で戦った内藤国雄九段(84)は「息が長く、戦い方の基本が安全に、安全に。長引かせれば勝てると自信があったのでしょう」と振り返る。

 少しでも有利になれば早く勝ちたいと思うのが人情。それが焦り、引いては逆転負けの要因になりかねないが「気の緩みが一番少ない棋士。(ライバルの)升田幸三さんや私は酒飲みで、飲み友達が待っているから早く勝って飲みに行きたかった」。ヒット曲「おゆき」がある棋界の元祖二刀流は苦笑いした。

 藤井の快挙の数々は往年の大棋士たちの足跡へ光を当てている。

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