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甲南大男子ラクロス部

2018年09月04日 05:30

社会

甲南大男子ラクロス部
10年ぶり1部復帰を目指す甲南大男子ラクロス部(撮影・平嶋 理子) Photo By スポニチ
 【10年ぶり関西学生リーグ1部復帰へ さあ全勝昇格】
 甲南大男子ラクロス部が09年(平21)以来、10年ぶりの関西学生リーグ1部復帰へ絶好機を迎えている。今季は古田優介主将(4年)をはじめ2年生から実戦経験を積んできた選手が10人。8月18日に行われた関西2部の開幕戦は昨季同3部から全勝で自動昇格を決めた神戸学院大を15―6で一蹴。目標の“全勝昇格”へチーム一丸となって突き進む。

 六甲アイランドに広がる約8万平方メートルの広大な敷地に甲南大男子ラクロス部の本拠地はある。グラウンドは全面人工芝。部室のある体育館にはトレーニング室も完備。この充実した「甲南大六甲アイランド総合体育施設」で64人の選手が15人の女性マネジャーに支えられながら週4日、汗を流している。

 主将のミッドフィールダー・古田優介(4年)は攻守でチームをけん引するオールラウンドプレーヤー。兵庫・三田西陵高でもバスケットボール部の主将を務めた。「今年のチームは得点への意欲が強い個性派集団。自分だけは冷静な視点を持って臨みたい」と強烈なキャプテンシーでチームをまとめる。

 今季は毎年定期戦を行う関東の強豪、学習院大から6―3で初勝利を挙げた。学生ラクロス界は東高西低。その定評通り昨季は0―19で同じ相手に大敗した。卒業生からも“快挙”として多くの賛辞を贈られたこの1勝が大きな自信になった。

 チームの強みである攻撃陣の柱は、古田とともに2年時から主力を務める湊友貴(4年)、伊藤寛二(4年)の両アタッカー。

 湊は週3日の筋力トレーニングで入学時の65キロから75キロまで体重を増やした。「地上最速の格闘球技」と言われるラクロスで当たり負けしない強い体をつくった。「得点王になりたい」と今季の目標は20得点。初戦の神戸学院大戦では宣言通り公式戦自己最多の4得点を挙げた。

 伊藤は兵庫・滝川高ソフトボール部出身。2年時には二塁手として全国選抜大会準優勝に輝いた。高い身体能力の持ち主だ。「相手をかわしたりする時にこれまで経験してきたことの全てが生かせる」と湊とは対照的にスピードで得点を狙う。

 関西1部の強豪、関学大のコーチを経て2年前から甲南大の指揮を執る妹尾拓真ヘッドコーチは「1部でも通用する選手が何人かいます。全勝で1部昇格がマストです」とチームの躍進に自信を見せる。

 甲南大を運営する甲南学園は来年4月21日に創立100周年の節目を迎える。メモリアルイヤーを1部で。機運は高まっている。

 【ラクロスとは 地上最速の格闘球技】

 男子は1チーム10人。アタッカー3人、ミッドフィールダー3人、ディフェンダー3人、ゴーリー(ゴールキーパー)1人で構成される。クロスと呼ばれる先に網の付いたスティックでボールを操る。シュートは時に時速150キロを超え、ボディーチェックも許されていることから「地上最速の格闘球技」と言われる。ラクロス部を持つ高校が全国でも3〜4校しかないことから「大学から始められる本格スポーツ」として人気を集めている。競技歴3〜4年で日本代表入りするケースもある。日本男子は今年7月の世界選手権で6位。28年ロス五輪での種目復活が有力視されており、これからラクロスを始める選手の五輪出場も夢ではない。

 ▽甲南大学 学校法人甲南学園の歴史の起点となる甲南中学校を1919年(大8)に開校、大学は51年(昭26)に開学。現在は3キャンパス8学部で学生数は約9000人。建学の精神は学園の創立者・平生釟三郎が提唱した「人格の修養と健康の増進を重んじ、個性を尊重して各人の天賦の特性を伸張させる」。来年4月21日、学園創立100周年を迎える。

 【マドンナ図鑑 マネジャー軍団まとめる赤木莉李子さん、前田香奈さん】

 “個性派集団”を陰から支えるのが女子マネジャー軍団を引っ張る赤木莉李子さん(4年)と前田香奈さん(4年)。甲南大入学前の合格者の集いで意気投合した2人はチームの明るいムードに引かれた前田さんの強い押しもあって男子ラクロス部に入部した。

 熱心な新人勧誘により現在は15人の大所帯になった女子マネ軍団も2人が2年の時にはわずか3人。人数のハンディを補うために話し合いを重ね、大きな改革を実施した。その1つが分業制。赤木さんが練習メニューの進行係など従来のマネジャー業務を受け持ち、前田さんは89年の創部以来、初のトレーナー役に。六甲アイランド総合体育施設内に常駐するトレーニングの専門家にテーピング法などを基礎から学んだ。

 「我が強い選手が多くて大変ですけど」と顔を見合わせて笑いながら「今年は入学して初めて1部昇格が現実味のある目標になってます」と大きな期待を寄せる2人。来年創部30周年を迎えるチームの勝利を誰よりも願っている。

 【魅惑の学食 ボリューム満点、学生の“おとも”甲南自家製唐揚げ】

 30年以上続く看板メニューが「甲南自家製唐揚げ」(税込み259円)。揚げたての唐揚げが5個も入ってこの価格ということもあり、1日平均350〜400食を売り上げる不動の大人気メニューだ。しょうゆだれベースの唐揚げ粉を使用し、食堂の厨房で一つ一つ丁寧に下味調理がされている。一度食べたらやみつきになる逸品は、学生にとって大学生活に欠かせない“おとも”となっているだけでなく、近所に住む一般の利用客にも好評を博している。

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