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大阪国際大女子バレーボール部

2019年08月06日 05:30

社会

大阪国際大女子バレーボール部
秋季リーグでの頂点に向けて気合の入る大阪国際大女子バレーボール部 Photo By スポニチ
 【森田イズム浸透中、今年2月監督就任 秋季リーグまだ見ぬ頂点へ大躍進だ】
 大阪国際大女子バレーボール部が実りの秋に向けて動き出した。Vリーグのパナソニックで活躍した森田亜貴斗監督(37)が今年2月に就任。あらゆる角度からチームにメスを入れ挑んだ春シーズンは苦しみながらも最低限のノルマをクリアした。まだ見ぬ頂点へ――。変革期を乗り越え生まれ変わった姿をコートで表現する。

 どんなチームでも変革期は多少の痛みを伴う。大阪国際大のバレー部も例外ではない。森田監督は半年前の出来事を今は、笑いながら振り返る。

 「最初のミーティングで僕が話した時、選手はみんな口をぽかーんと開けていました」

 他大学を指導した経験もある指揮官は外部から同大学を見た時、「能力はあるのに、もったいない。みんなバレーをやっていて楽しいのかな」と感じていたという。だからこそ、AとBに分けていたチームの一本化や思い切ったコンバートに着手。ミーティングでは、バレーの話に限らず、世の中のニュース、授業への臨み方など多岐にわたった。松永歩未(3年)は「監督の印象?宇宙人です。森田さんがやろうとしていることは自分たちには合わないと思っていました」と正直に打ち明けるほど、両者の間には溝があった。

 就任2カ月で始まった春季リーグ。「これだけチームを変えたのだからしんどいことは分かっていた」(森田監督)と想定していた通り、8連敗スタートだった。2部降格もちらつく中、3勝を重ねて9位に入り、最悪の事態を回避。これが、一筋の光となった。

 2セッター制からセッター1人となり、不安を抱きながら試合に臨んでいた菊地零(3年)は「リーグが始まるまで勝てる気がしなかったが最後勝てたことは大きい」と言い、ミドルからオポジットへポジション変更した湊ひかり(3年)は「前までは“勝てたらいい”と思っていたが、今は“勝つためにどうするべきか”を考えている」とメンタルから変わってきた。春季リーグでブロック賞を受賞した松永も「3枚ブロックを試すなど、(戦術が)はまった時はおもしろかった。バレーに対する考え方を教えてもらったのは大きい」とうなずくなど、“森田イズム”は徐々に浸透しつつある。

 コートに立つ人間が変われば、コート外も変わる。かつて2つに分かれていたチームがともに汗を流すようになり、「一緒に練習することで難しい面もあるけれど、一つになっていい流れになっている」(湊)と自然と一体感が生まれた。試合後、試合に出ていない選手から「もっと、こういうふうに動いたらいいんじゃないか」とアドバイスされることはこれまでなかったことだ。

 春に変化の兆しを見せ、真価が試されるのは、9月から始まる秋季リーグ、その先の全日本大学選手権だ。菊地が「監督が来て半年。このバレーでいけると確信している」と言えば、率いる森田監督も「この子らで勝てなかったら僕の責任」と言い切った。実り多き秋が、待ち遠しい。

 ≪愛されるリーダー土川≫部員32人をまとめるのが、主将の土川早紀だ。「春は負けが先行して自信も喪失してずるずるいきそうだった」と悔しい過去を振り返りつつ、「途中からスタイルが変わったことの戸惑いも消えてバレーの楽しさに気付いた」と成長も感じている。4年生のプレーヤーは大畑汐里と2人のみ。最上級生として苦労は尽きないが、森田監督によれば、後輩は「主将のために頑張ろう」と誓っているという。愛されるリーダーがいる限り、チームは必ず強くなる。

 ≪春田氏、顧問としてサポート≫チームを支える心強いスタッフがいる。Vリーグのパナソニックで選手として活躍、監督も務めた春田政幸氏は18年3月から同大学男子バレー部の監督に就き、女子バレー部の顧問にも就任。「今秋が成果の出しどころ。そのために夏に鍛え上げて、春以上の成果を出さないといけない」とステップアップに期待している。菱井菜月コーチは急激な変化に戸惑う選手をフォロー。「少しずつ一つになってきた。秋は今後につながるような試合になれば」とこれからも優しいまなざしで選手を見つめる。

 ▽大阪国際大学 1988年(昭63)に開学。以降は帝国女子系の学部を集約し現在は経営経済、人間科学、国際教養の3学部と短期大学がある。「全人教育」と「国際教育」を建学の理念として掲げ、全学生に対してきめ細かい支援を行っている。

 【マドンナ図鑑 人間科学部3年・信宮愛美さん】

 “広報ガール”としてこれ以上、最適な人物はいないかもしれない。信宮(しのみや)愛美さん(3年)は3年前に同大学の短大に入学。幼児保育学科で学んだ後、今春、内部編入により、同大学の人間科学部心理コミュニケーション学科へ進んだ。「保育士や幼稚園の先生の勉強をしているうちに、子どもや保護者の内面の勉強をする必要があると感じたからです」。新生活に飛び込んで4カ月。短大時代とは違うカリキュラムにもなじみ、新しい友人もできた。

 勉学と並行して力を入れているのがオープンキャンパスの活動だ。スタッフの1人として、来場した高校生をバックアップ。「受験生の立場も短大の経験もあるので、伝えたいことはいっぱいあります」。好奇心旺盛な大学生はキャンパスライフを満喫している。

 【魅惑の学食 1番人気「天津カレー」】

 ランチタイムには1・2階合わせ約300席が満席になるほどのにぎわいを見せる学食断然1番人気メニューが「天津カレー」。ふんわりした半熟玉子とほどよい辛さのカレーをかけ合わせ、店長こだわりの塩から揚げ2個が入ったボリュームたっぷりの逸品だ。さらに価格も460円(学生は410円)とリーズナブル。営業は午前11時~午後5時、土日祝は休み。一般利用も可能。

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