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ラグビー京産大 初の日本一へ福西&家村中心に「Tough(タフ)」に勝つ 全国大学選手権
2022年12月24日 18:44
社会
その差を埋めるべく、最上級生となった今年度は頂点だけを見据えてきた。福西が「日本一という目標に向かって、今年一年やってきた」と口にすれば、家村も「もう一度、国立に戻って国立で勝って終わりたい」とうなずく。涙に暮れた国立を、初優勝の歓喜の地へと変える準備は着々と進んでいる。日々の練習前には選手全員で輪になり、肩を組んで意思統一。全体練習後も個々のレベルアップに取り組んでいる。
「いい雰囲気で練習に取り組めていて、チーム全員でできている」と福西。その根底には、家村と2人で話し合って決めた「Tough(タフ)」というスローガンが根付く。広瀬佳司監督が常日頃口にする言葉に共感したという。「相手にタフなチームだなと思われるようになろう」(福西)「関東の大学のようにスーパースターはいない。ひたむきさやタフさをプレーに出したい」(家村)。それぞれの熱い思いも込められている。
準々決勝は慶大が相手だ。福西は「激しく、賢いラグビーをしてくる印象。伝統校でもあるので、倒すことは僕の中でも大きい」と腕をぶす。家村も「(準々決勝から)3つ全部勝って日本一になることだけが目標」と言葉に力を込めた。慶大を破れば、準決勝は明大―早大の勝者が相手。そして、互いに勝ち進めば、帝京大と決勝で戦うことになる。いざ、雪辱の舞台へ――。ラグビー部全員の思いを、今年こそ結実させる。
【京産大ここまでの道のり】開幕から強さを示した。初戦の関学大戦は69―19で大勝すると、続く摂南大戦は70―26、関大戦は99―15、立命大戦は54―14で圧勝。新型コロナウイルスの影響で準備期間が短かった昨季は序盤から苦しい試合が多かったが、今季は合宿などで培ってきたチーム力を発揮した。
ヤマ場となったのが第5節の同大戦。相手の勢いとミスが重なり、後半32分に24―26と逆転される。だが、得意のFW戦から同34分にタモエフォラウが逆転トライ。31―26で競り勝った。全勝同士で迎えた第6節は天理大とのシーソーゲームを29―22で制した。最終節の近大戦は前半こそ苦しんだが、39―18。2年連続全勝で締めくくった。
▽京産大ラグビー部 1965年(昭40)の大学開学とともに創部。大西健元監督が73年に就任し、74年にAリーグ昇格。同氏が指揮を執った47シーズンで、関西リーグを4度制覇(90、94、97、98年度)。全国大学選手権には82年度に初出場し、今年度で36度目の出場。最高成績は4強(83、85、90、93、94、97、06、21年度)。主なOBは、世界殿堂入りを果たした大畑大介、元日本代表の吉田明、田中史朗ら。