スポニチキャンパススポニチキャンパス

大商大・日本拳法部 集大成の大会が11日開幕 悲願の日本一へ、時は来た

2022年12月10日 08:41

社会

大商大・日本拳法部 集大成の大会が11日開幕 悲願の日本一へ、時は来た
全国大会に向け気合が入る大商大・日本拳法部の選手たち(後列左から4人目は井尻丈士監督) (撮影・奥 調) Photo By スポニチ
 「第67回全日本学生拳法選手権大会」が11日にエディオンアリーナ大阪で行われる。学生拳法最高峰の舞台で、王座奪回に燃えるのが大商大の日本拳法部だ。同選手権で2度の優勝を誇る西の名門。ことし7月の全国大学選抜選手権決勝で明大に屈した。いざ、雪辱の舞台へ――。部員一丸で、大学日本一の称号をもぎ取る。(取材・構成 吉仲 博幸)
 一糸乱れぬ動きは結束の深さの証だろう。呼吸の合ったかけ声が威勢よく道場に響く。骨がきしむ音、ほとばしる汗、漏れる吐息。時間の経過とともに、畳や胴着がこすれる音も大きくなっていく。師走であることを忘れてしまうくらい、道場には熱気が充満していた。まもなく訪れる集大成の舞台。小土井壱貴主将の言葉も自然と熱を帯びた。

 「学生最後の大舞台。明大を倒して優勝することが目標です」
 雪辱の舞台だ。ことし7月の全国大学選抜選手権。大商大は、関大や龍谷大など実力校を連破して決勝へ駒を進めた。頂点を目指して対峙(たいじ)したのは明大。最後まで全力を尽くしたが、東の強豪に屈した。今大会では互いに勝ち進めば、準決勝で激突する。あの日の屈辱から5カ月。燃えたぎる情熱を両の拳に詰め込む。

 9月初旬、3泊4日の淡路島合宿を経て結束はより強固になった。坂道ダッシュ、走り込み、技の習得。体力強化と技術力向上に励んだ。スペシャルゲストに招いたのは、プロボクシングで世界チャンピオンを目指すOBの前田稔輝(26=グリーンツダ)。偉大な先輩から心技両面で指導を受けた。小土井は「パンチのレベルがすごいし、何事にも筋が通った方。心構えや気持ちの持ち方は部員にも伝わったと思う」と感謝した。

 日本拳法は、拳技および蹴技のほかに組技(投げ技、関節技)を加えたスポーツ。防具を使用することで被撃傷害をなくす。防具は面、胴、胴当、股当を用い、手にはグローブをつけて闘う。体を鍛えるだけでなく、礼儀礼節を重んじるのも日本拳法というスポーツだ。「身長差や体重差だけでは決まらない。どんな相手とでも闘えるところがおもしろいところです」。小土井はそんな魅力に取りつかれた一人だ。

 幼少期から空手とキックボクシングで鍛えてきた。サイズは1メートル67、88キロ。重量感を生かした、離れ際の回し蹴りは破壊力抜群だ。明大の試合を何度も見返し、一人一人の特徴をインプットしてきたという。「全力を出し切って終わりたい」と小土井。大学日本一への道筋ははっきりと見えている。

コラムランキング

バックナンバー

【楽天】オススメアイテム
`; idoc.open(); idoc.write(innerHTML); idoc.close(); });