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履正社スポーツ専門学校北大阪校ソフトテニスコース 昇格へ将来へ全力スマッシュ

2022年07月05日 05:30

社会

履正社スポーツ専門学校北大阪校ソフトテニスコース 昇格へ将来へ全力スマッシュ
履正社スポーツ専門学校北大阪校ソフトテニスコースの学生(撮影・岸 良祐)
 たむけんも注目してます。履正社スポーツ専門学校北大阪校のソフトテニスコースは、ソフトテニスを「学ぶ」日本で唯一の学校だ。箕面キャンパスに6面のコート、トレーニング施設を整え、ソフトテニスに打ち込むとともに、理論、指導法も学んでいく。関西学生春季リーグ戦では男女とも4部で2位。秋の昇格を目指して、それぞれがレベルアップに取り組んでいた。(取材・構成=鈴木 光)
 実力のレベルはさまざまだ。高校時代にインターハイや国体で活躍した選手もいれば、競技経験が浅い選手もいる。共通しているのは「ソフトテニスが好き」という思い。川田陽太(2年=香川・高瀬)はコロナ禍で高3の大会が中止になったことがソフトテニスコースを選択する理由になったと明かした。

 「不完全燃焼のまま終わりたくなかった。レベルが高い人ばかりじゃないかと最初は不安だったけど、先生方はしっかり教えてくれて、できなかったことができるようになる楽しさを毎日感じている。自分の成長が分かります」と専用コートに通う日々に手応えを感じていた。

 日本で唯一ソフトテニスを学ぶ学校。そのカリキュラムはユニークだ。実技授業に加え、指導理論、コンディショニング、栄養学、ルール、審判、ガット張りなどの授業が組まれている。関西地区で開催される大会の運営のスタッフとして参加することも大事な現場実習だ。「テニスに必要な筋肉の動きを軸にして、テーピングやストレッチを学ぶのも楽しい」と宮澤拓誠(1年=三田松聖)も興味を深めていた。

 学びながら取り組むソフトテニスで目標にしている舞台が関西学生リーグ。高校時代から全国的に活躍した選手が多い各大学が1年から4年までのベストメンバーで臨むのに比べ、履正社は1年と2年が主体のチームで、毎年チーム力が変わる。今春は男女とも4部で戦った。

 男子4部は京大、京産大、履正社が4勝1敗で並び、三つどもえの結果、京大に続いて2位。川田は「京産大戦で自分が負けたのが悔しかった。でも、そこから切り替えて、2つ勝てたのが成長だと思う」と振り返った。女子4部も龍谷大に続いて2位。高校時代は広島でベスト4に入った白地杏朱(1年=比治山女子)も「自分の成績は5勝1敗だったけど、リーグ戦では体力差も感じた。前衛での決定力をつけたい」と課題を口にした。春季リーグ戦後も関西学生選手権、西日本学生選手権などの大会でレベルアップを目指し、男女とも秋季リーグでの4部優勝、昇格を目標に設定している。

 テニスといえば、硬式のイメージは強い。プロも五輪も硬式がメインだ。しかし、日本のソフトテニスは中学、高校など学校を中心に競技人口約46万人、愛好者は700万人ともいわれている。将来はスクールのコーチを目指す宮澤も「硬式はパワー中心。ソフトテニスは回転をかけたり、風を利用したり、いろんな技術を駆使できることが面白い」と魅力を語った。履正社の卒業生もスクールや関連メーカーなど、ソフトテニスの普及に取り組んでいる。

 川田は履正社独自の「ダブル・ラーニング」で柔道整復学科に通い、白地も理学療法学科と、それぞれが医療系の国家免許取得を目指している。ソフトテニスに打ち込みながら、将来はスポーツ選手をサポートすることを仕事にする人生設計だ。「勉強は大変。でも同じように資格を目指す仲間もいるから、心強い」と川田は充実した時間に打ち込んでいた。

 ○…木之下未(2年=菊華)は行動力が旺盛だ。部活にはなじめなかったが、ソフトテニスは好きだった。それなら自分でクラブを立ち上げようと、愛知県豊田市で「APビクトリア」というチームを結成。メンバー募集、コートの確保なども自分で取り組み、小学生から社会人まで70人規模のクラブに育て上げた。「でも、自分は下手な方だった。ソフトテニスを楽しめて、しっかり教えてくれるところがいい」と選んだのが履正社。来年は柔道整復学科に内部進学し、国家資格への挑戦を検討している。地元のクラブも活動を続けており、故障にも対処できる指導者を目指している。

 【魅惑の学食】箕面キャンパス内の学食は学生に合わせてランチタイム(午前11時~午後1時半)の営業。毎日日替わりのメニューで、リセイランチ(写真は冷やしむじなそば、500円)とリセイプレート(350円)の2種類。メニューレパートリーは100個近くあるという。

 いずれもリーズナブルな料金設定だが、食べ盛りの学生に合わせボリュームたっぷりのメニューが特徴。学食を提供するスタッフは「夏には夏野菜の食材を使うなど季節に合わせた料理も意識しています」とボリュームだけでなく健康のバランスも考えている。

 ▽履正社スポーツ専門学校 北大阪校 前身は1970年(昭45)開校の十三経理専門学校で2017年(平29)に現在の名称として開校。ソフトテニスコースと野球コースが箕面キャンパスにあり、他の競技スポーツはバスケットボールが十三キャンパス、サッカーコースが茨木キャンパスで学生が学ぶ。

 【日本ソフトテニス連盟新理事に元U17監督の高井氏、たむけん】ソフトテニスをメジャーにしたい――。日本ソフトテニス連盟は6月12日、理事などの役員人事を発表し、新理事に履正社スポーツ専門学校北大阪校の高井志保教員(43=元日本代表U17監督)の就任を発表。同時にタレントのたむらけんじ(49)も新理事に就任した。

 たむらは阪南市立貝掛中時代からソフトテニスを始め、中2で府大会優勝。府立和泉高でもプレーを続けた。現在も趣味でソフトテニスを楽しむとともに、普及・広報活動に協力してきた実績が認められての就任となった。たむらは自身のツイッターで「しっかりとソフトテニスがメジャーになるように!ソフトテニスに関わる皆さんが楽しくなるように、めちゃくちゃー頑張ります」と抱負を語った。

 またソフトテニス経験者のタレント足立梨花(29)もソフトテニス・アンバサダー(親善大使)の就任が決まっている。

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