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長崎国際大バレーボール部

2019年11月28日 05:30

社会

長崎国際大バレーボール部
来年こそは九州王者に!悲願達成へ意気込む男子バレーボール部 Photo By スポニチ
 【王者の雄叫びを 男子 声で団結、九州リーグ初Vへあと一歩】
 長崎県佐世保市のハウステンボス町にある長崎国際大のバレーボール部は男子、女子ともに学内にある同じ体育館で週6日、練習に励んでいる。男子は今年の九州大学リーグで春は3位、秋は2位と優勝にあと一歩の成績を残した。来季こそは初優勝と、練習に熱がこもっている。

 長崎国際大は、テーマパーク「ハウステンボス」のすぐ近くに位置している。2000年につくられた歴史の浅い大学だが、バレーボール部は近年、九州で上位に名を連ねる強豪校までに成長した。

 5年前に男子を率いる坂本亘監督(46)が就任。練習を週3度から週6度に増やしただけでなく、「学生の意識を変えたくて。シャツを入れろ、靴をそろえろ」と生活面から改革。競技を通して人間性を厳しく指導した。学業面でも1年ごとに目標単位を設定し、クリアしなければ練習に参加させない、文武両道の環境を整えた。こうした姿勢に引かれ、5年前は13人だった部員が、今年度は33人まで増えた。松本滉樹主将(4年・佐賀商)は「九州リーグを見たときに、あいさつとか、身だしなみとか、規律がしっかりしているな」と好印象を抱き、進路を決めた。来年度も新入生12人の加入がすでに決定。また、部員の就職にも力を注いでおり、4年生の部員全員が県内外で、就職に内定している。

 日ごろの練習は、よく声が出て活気に満ちあふれている。練習試合でも点が入れば、チーム全員で盛り上がって喜ぶ。川崎力輝(4年・鎮西)は「大学生って、高校生ばりにやる(大きなアクションで喜ぶ)ところって少ないので。珍しいというか、元気があるところは強み」と誇る。声を出すことで気持ちも高まり、雰囲気が良くなるという。

 規律良く、元気なチームの今年の目標は「九州で勝つ」だった。例年に比べて高さがないため、コンビバレーで対抗するしかなかった。ボールを拾ってつなぐバレーにつなげるために、松本主将は「1日の練習で、全員としゃべる」とコミュニケーションを大事にしてきた。後輩の声にも積極的に耳を傾けてきた。その結果、九州大学リーグ1部で12チーム中、春は3位、秋は2位と優勝まであと一歩に迫った。

 松本主将は「優勝しか目指していなかったので、悔しかった」と後輩に夢を託した。来年こそ九州チャンプになるため力を蓄える。

 ≪県内強豪高校と練習試合で刺激≫04年の春高バレーで優勝した佐世保南や07年の同大会でベスト16入りした鎮西学院など、平日や週末問わず長崎県内の強豪高校が大学を訪れ、よく練習試合を行っている。松本主将は「レベルが高い」とし、「元気でガツガツ来るので刺激になりますね。勝たないといけないってなる」と練習に力が入ると話した。

 【女子“2強”撃破で新女王へ】

 女子は「自主、自立、自治」をモットーに22人で活動する。7月には1、2年生で出場した「九州インカレ」で初優勝するなど、着実に力をつけている。

 部員各自に攻撃、サーブ、ブロック、ディフェンスなど、何かしらの担当があるのが特徴だ。「企業みたいにしたかった」と宮良俊行監督(50)。各担当のリーダーから出された練習プランを主将の砂川未佑主将(3年)がまとめ、日々の鍛錬に励んでいる。

 今年は4年生が2人と少なく、3年生が主体となって取り組んできた。例年なら春から徐々にチームを完成させていくが、キャプテンは「来年は春から優勝を目指してやっていきたいですね」と意気込む。

 そのためには“2強”に勝たなければいけない。同じ1部リーグの鹿屋体大は最大のライバル。毎年12月に開催されている「全日本大学選手権」では最近10年で3度、日本一に輝いている。福岡大も同大会で14年に準優勝した。秋のリーグ戦はこの2チームに次ぐ3位だった。砂川は「みんなで勝ちたい」と誓った。

 ≪チーム支える主務2人「懸け橋に」≫主務を務めるのは2人の3年生。主な仕事は試合の申し込み、移動のバス、宿泊、お弁当の手配だ。男子の岡本空(3年)は「外部の方と連絡することが多いので、言葉遣いなど社会に出たときの勉強になってます」と話す。選手として入部したが、2年冬に「実力的にこのままやるより、裏方の方がいいと思った」と転身。「選手と監督の懸け橋になる」とサポート役に徹している。女子の主務、千代田里奈(3年)は選手兼任だ。「きついときもあるけど、他の人ができない経験ができている」と前向き。「自分の役割を果たさないと、主将を支えられない」と責任感を持って取り組んでいる。

 ≪ハウステンボス内、学生は無料で遊べる≫長崎国際大のキャンパスの一部は、ハウステンボス内にある。両者は提携しており、学生証があれば入場は無料だ。今年からアトラクションに乗るのも無料になった。「みんな一度はいったことがあると思いますよ」と川崎は“学生あるある”を教えてくれた。

 ◇長崎国際大 2000年(平12)創立の私立大学。人間社会学部、健康管理学部、薬学部の3学部からなる。教育目標は(1)専門的知識と技能に加えて、知性、感性、人間性の備わった人材(2)地域から愛され、地域社会に貢献できる人材(3)異文化を理解し国際社会に貢献できる人材の育成。所在地は、長崎県佐世保市ハウステンボス町2825の7。

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