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【大阪産業大 サイクリング部】MTB全日本選手権&U23王者の副島 シクロクロスの伝道師になる!!

2024年02月06日 07:00

社会

【大阪産業大 サイクリング部】MTB全日本選手権&U23王者の副島 シクロクロスの伝道師になる!!
笑顔を見せる大阪産業大学サイクリング部・副島達海(右)と端祭季(左) Photo By スポニチ
 自転車競技のシクロクロスという種目をご存じだろうか。1月14日に宇都宮市で開催された第29回全日本選手権シクロクロス男子U23で大阪産業大(大阪府大東市)サイクリング部の副島達海(そえじま・たつうみ、2年=スポーツ健康学部)が優勝を飾った。副島は昨年7月のマウンテンバイク(MTB)全日本選手権でも優勝しており、堂々の2冠達成の快挙を果たした。
 シクロクロスはオフロードで行われる競技だ。未舗装路、芝や時には砂区間が設けられたコースに急坂、ワインディング、またシケイン(柵)などの障害物がある。自転車をかついで障害物をクリアする選手も多く、初めて観戦した人は驚くかもしれない。1周が約3~4キロとコンパクトなため、レースの全体像を把握しやすいのが魅力でもある。

 1年生だった昨年の大会を新型コロナ感染で欠場した副島は、1月に開催された第29回全日本選手権シクロクロス男子U23で2年越しの悔しさをバネにスタートから先頭を譲ることなくぶっちぎりの優勝を果たした。

 「シクロクロスは幼稚園年中の時に始めました。父親に連れられて関西シクロクロスを見に行ったのがきっかけです」

 さらに、同時期に始めた体操競技との二刀流は、緑風冠卒業まで続けた。「自転車と体操は全く違うスポーツのように思われがちですが、バランス感覚や体幹が重要なのは似ているかもしれないです」。シクロクロスのレースで自転車をかついで障害物を乗り越える選手が多い中、自転車をジャンプさせて華麗に越えていく様は、体操競技で培ったバランスのおかげなのだろう。

 シクロクロスの自転車は、ドロップハンドルでタイヤ幅も狭く一見、ロードレース用の自転車にも見える。これは元々、ロードレース競技の冬季トレーニングとして考案されたものが競技種目として成立した経緯が関係しているのだろう。細いタイヤで悪路を走破することに不可欠なパワーとテクニックを必要とするところにこの競技の神髄がある。また、レースの周回数がスタート前には決まっておらず、1周目のラップを基に約1時間のレース時間になるように設定され、2周目に入った際に残り周回数が選手に知らされるのもユニークだ。

 MTBでも国内トップサイクリストとして活躍する副島の今年の目標は、「2冠キープと28年ロサンゼルス五輪のMTB種目出場に向けてアジア代表枠を獲れるように競技力を向上させていく」こと。日本でシクロクロスの魅力を広げていくことも夢の一つに掲げ、熱いレースでこれからも観客を魅了していく“シクロクロスの伝道師”を目指していく。

 ▼シクロクロス ヨーロッパでロードレース選手によるオフシーズンのトレーニングとして生まれた。激しい坂や林間、砂場など変化に富むコースを周回して競う自転車のオフロード競技。シクロクロスはフランス語読みで英語では「サイクロクロス」となる。レースは男子1時間、女子40分の競技時間を目安にスタートしてから1周目のラップタイムを基に周回数が決定される。シクロクロスバイクのフレームはロードバイクに似ており、ハンドルはドロップハンドルが事実上義務づけられている(上位カテゴリーの競技)。タイヤは、日本自転車競技連盟が開催するレースでは幅33ミリ以下となっている。

 【大阪産業大サイクリング部】1970年(昭45)、同志会として結成。76年(昭51)に同好会に変更し、日本学生自転車競技連盟(JICF)に加盟した。81年(昭56)、体育会サイクリング部に昇格。2017年(平29)、部活ロゴを現代の大学のイメージに沿って変更した。練習は、全体活動としては土日および祝日で平日は個人で取り組む。部員は19人。

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