古舘伊知郎 ザ・昭和エピソード 出前の電話で一喝された思い出 注文を間違えたわけでなく…
2024年01月07日 14:18
芸能
当時のアナウンス部で、出前を取るのは新人の仕事。先輩から発注を受けた古舘は、馴染みの店に電話を入れた。「まだアナウンス研修中だから、しっかりとした滑舌とか、発声ないじゃん。かつ丼3つと、ざるそば4つとって言っていたら、(ある先輩に)“一度電話切れ、コラ”って言われて」
何で怒られたか分からない古舘に、怒声は続く。「滑舌悪い。てめえ、外郎売どれだけやってるんだよ」。外郎売とは、歌舞伎演目の一つ。アナウンサーや俳優、声優などが滑舌や発声を鍛えるための教材として昔から使われている。「もう一回、腹から腹式で(声を)出せ」と強烈にダメ出しされ、十分に気を付けて、出前の電話を架けなおしたところ、「まあ、いいんじゃねえか」と“お許し”が出たという。
疑似体験を聞かれた辻も、「同じようなことはしょっちゅうです」と回顧。「(新人の頃)もしもしアナウンス部ですが…って言っちゃったんですよ。(ある先輩に)辻、てめえ、この野郎って言われて。“もしもし”とか“ですが”とか、“が”も鼻濁になってねえじゃねえか、この野郎って」とプロの世界の厳しさを懐かしんでいた。