フジ・原田葵アナ 好奇心と向上心が原動力「世界の名所を紹介する番組を」 2週間で世界遺産検定2級取得
2024年03月03日 05:10
芸能
「入社直前、“社会人になる前の今しかない”と思ってトルコに1人で行きました。ツアーなどの予約は大変でしたが、片言の英語を駆使していろいろな人に助けてもらいました」
高校時代の恩師の影響で、世界史の授業が大好きだった。自然と世界遺産についての知識も増え「いつか自分の目で見たい」との思いが募った。就職活動前には「世界遺産検定2級」も取得。通常は1カ月以上必要とされるところを2週間ほどの猛勉強でものにした。「直前1週間は本気でした。移動時間などを有効活用しましたね」と、その集中力はすさまじい。
高校時代から欅坂46(現・櫻坂46)でのアイドル活動で多忙な日々を送り、大学生時代にはコロナ禍も直撃。直接現地に行って世界遺産を眺める機会はなかった。そんな中、学業が落ち着きフジに入社するまでのわずか約半年で十数カ国を訪問。ベトナムのハロン湾、仏モンサンミシェルなど多くの世界遺産にも足を運んだ。
「ハロン湾では船上で1泊したのですが、湾内の波は穏やかで船酔いもありません。そこで生春巻き作りに挑戦する機会もあったのですが、中身を詰め込むのに欲張り過ぎて皮が破裂しちゃったり…。いい思い出です」
旅行時の写真を見ながら思い出を回想すると次第に声も弾んでくる。その“リポート力”も抜群。やはりアナウンサーらしい語り口だ。
昨年4月の入社後の約1年を「濃密すぎてまだ1年しかたっていないんだ」と振り返る。元アイドルという異色の経歴ゆえ、周囲からの注目も大きかった。それだけに努力も惜しまず「その日の生放送を終えて反省し、また次の放送に生かす毎日です。先輩方が温かく教えてくださったおかげで、少しずつ成長できたのかな」とかみしめた。
現在は「めざましテレビ」や「ぽかぽか」に出演し、今年1月には春高バレーで初めてスポーツの取材にも挑戦した。「何でもやってみたい性格なので、自分が向いていると思ってもらえるものには挑戦したいです。いつかメインMCのような大きな役割も任せてもらえるようになれば」と夢は膨らむ。
仕事が充実していたからこそ、それだけ旅行への思いは募る。「旅行に行けない代わりに、他の人が投稿する映像などをたくさん見ています。行きたいなと思った所を地図アプリにピンで留めているので、今はピンだらけ。減らしていくことが人生懸けての目標ですね」と笑う。「例えば世界の名所を紹介するような番組を担当するようになれば、仕事を兼ねて海外にも行けるのかな。そんな番組、やりたいです!」とアピールも忘れない。
仕事でも異国でも、自分の好奇心で果敢にさまざまな世界に飛び込んでいくのが持ち味だ。4月からはアナウンサーとして2年目に突入する。「まだまだ知らない扉があるので、物おじせずに頑張りたい」と抱負を語った。ちょうど取材日の翌週から遅めの“夏休み”を取得する予定だった。「この1年間の自分へのご褒美で海外に行ってきます」。そう話してさっそうと去っていく原田アナの足取りは、軽やかだった。
≪「めざまし」最速デビュー≫ 「めざましテレビ」(月~金曜前5・25)では、月曜に「ココ調」という自身のコーナーを担当している。昨年6月に同番組の担当を任され、入社2カ月半という番組史上最速デビューの記録となった。「もちろんプレッシャーもありました。でも今思えば、そんなに気負いすぎることもなかったのかな」と振り返る。来月からは2年目に突入するが「後輩もできますし、今まで以上にできることを増やしていきたい。周りから頼ってもらえるようになれれば」と力を込めた。
◇原田 葵(はらだ・あおい)2000年(平12)5月7日生まれ、東京都出身の23歳。16年、欅坂46のメンバーとして「サイレントマジョリティー」でアイドルデビュー。22年にグループを卒業。23年に法政大を卒業後、フジテレビ入社。お笑い特番「爆笑そっくりものまね紅白歌合戦」の司会などを担当。特技は暗算。