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ロッテ 4戦連続9回同点劇から11回サヨナラ11連勝 現役ドラフト2期生・愛斗が決めた

2024年06月02日 05:30

野球

ロッテ 4戦連続9回同点劇から11回サヨナラ11連勝 現役ドラフト2期生・愛斗が決めた
<ロ・神>11回2死二塁、愛斗は右越えにサヨナラ打を放ち祝福のウォーターシャワー&角氷を浴びる(撮影・長久保 豊) Photo By スポニチ
 【交流戦   ロッテ3-2阪神 ( 2024年6月1日    ZOZOマリン )】 ミラクルは続く!2位のロッテは1日、4試合連続で延長戦にもつれこんだ阪神戦で、11回2死二塁から現役ドラフトで加入した愛斗外野手(27)が右越えにサヨナラ二塁打。日本一となった05年以来、19年ぶりの11連勝(4分け挟む)を決めた。4試合連続で9回に同点に追いつく驚異の粘りを勝利につなげ、これで15試合連続で負けなし。首位・ソフトバンクとの4ゲーム差を維持した。
 何かが起こる。一塁ベンチも、ファンも予感を抱いていた。2―2で迎えた延長11回。スタンドを一瞬でお祭り騒ぎにしたのは、愛斗のバットだった。

 「前の打席(9回2死二塁)に代打で三振していたので“今度は僕が決める”って気持ちで入った」

 2死二塁。西純の真ん中寄りの直球を迷いなく振り抜くと打球は右翼・森下の頭上を越えた。プロ入り初のサヨナラ打。ウオーターシャワーを浴び「水じゃないやつがいたので探します」と苦笑いを浮かべたが、歓喜の儀式で周囲が思わず羽目を外すほど神懸かり的なサヨナラ劇だった。

 プロ野球タイ記録となる4試合連続の延長戦を戦い抜いて破竹の11連勝。しかも、この日は友杉が起死回生の適時打を放ったように、この4試合は全て9回に追いつき、2試合連続引き分け後に2試合連続のサヨナラ勝ちだ。4戦連続延長戦で負けなしは96年の近鉄以来。前夜は延長10回に小川がサヨナラ四球で、この日は途中出場の愛斗と、日替わりヒーローが次々と生まれている。

 「僕もロッテの一員になった」――。お立ち台での言葉に思いがにじむ。昨年12月の現役ドラフトで西武から移籍。過去8年間で351試合の出場経験があったが「プロ1年目のつもり」で臨んだ今季は、キャンプで毎日最後まで居残り特打を実施した。持ち前の守備力だけでは新天地で勝負できない。打力を磨いた。開幕1軍をつかみながら4月末には2軍落ち。それでも腐らず、2軍の首脳陣と「いろんなことを試してやってきた」という。チームの連勝中の5月28日に1軍昇格。ひたすら輝きを放てるチャンスを待っていた。

 吉井監督は11回に代打も考えたが、金子戦略コーチから「(相手が)右だけど、この投手、愛斗に合うかもしれない」と助言され、そのまま打席に送った。それも現役ドラフト2期生として新天地でひたむきな努力を重ねてきたからこそだ。

 日本一になった05年以来の12連勝へ、あと1勝。当時のバレンタイン監督は日本シリーズまでの147試合で135通りの打順を組んだ。今季も50試合で49通りを組む吉井監督は「細かいところは、かなり隙がある。また引き締めて頑張りたい」と見据える。スタンスは変わらない。一丸で白星を積み重ねる。(秋村 誠人)

 ≪4戦連続延長戦は球団初≫ロッテが05年の12連勝以来となる11連勝。ZOZOマリンでは5月6日の西武戦から9連勝になった。同球場でのロッテの最多連勝は05年4~5月の10連勝でタイ記録に王手をかけた。また、4試合連続延長戦は球団初で、09年巨人以来史上8度目のプロ野球タイ記録(パ5度目)。そのうち4戦負けなしは96年7月7~13日の近鉄が△○○○で達成して以来28年ぶり2度目だ。なお、ロッテの2戦連続サヨナラ勝利は昨年7月23、24日のソフトバンク戦以来。3戦連続なら球団初になる。

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