阪神 前夜31日ゲラに続き岩崎も…Wストッパー“崩壊”で、またも延長サヨナラ負け

2024年06月02日 05:15

野球

阪神 前夜31日ゲラに続き岩崎も…Wストッパー“崩壊”で、またも延長サヨナラ負け
<ロ・神>9回、岩崎は友杉に同点の適時二塁打を許す(撮影・須田 麻祐子) Photo By スポニチ
 【交流戦   阪神2-3ロッテ ( 2024年6月1日    ZOZOマリン )】 阪神は1日、ロッテ戦(ZOZOマリン)で2試合連続のサヨナラ負けを喫し、今季ワーストを更新する5連敗を喫した。1点優勢の9回に岩崎優投手(32)が同点に追いつかれると、延長11回にこの日昇格したばかりの西純矢投手(22)が力尽きた。前日5月31日のハビー・ゲラ投手(28)に続き自慢のWストッパーがリードを守れずチームは3カード連続の負け越しで交流戦は4連敗。岡田彰布監督(66)は2試合連続で取材に応じなかった。
 最後は、この日ブルペン要員として緊急昇格してきた西純がつかまった。2イニング目となった延長11回2死二塁で愛斗に右越え適時二塁打を浴びて万事休す。敵地に響き渡るロッテファンの歓声を背に、ナインは肩を落としてベンチへ引き揚げた。

 「もうええやろ」

 試合後、岡田監督は前日の「もうええわ」に続いて、一言だけ言い残して報道陣の前で立ち止まることはなかった。はっきりと見えていた勝利への道筋が途絶えるのはこれで2日連続。敗戦をさらに重苦しくしたのはWストッパーの“崩壊”に他ならない。

 9回に渡辺の左犠飛で勝ち越しに成功し、最後と思われた1イニングを岩崎に託した。1死から代打・中村奨が放った中堅へのライナーを近本がグラブに当てながら後逸し(記録は二塁打)1死二塁とされるも佐藤を空振り三振。続く友杉も追い込み“あと1球”までこぎつけていた。だが、フルカウントから投じた直球を捉えられ前進守備シフトを敷いていた左翼の頭を越える適時二塁打で同点。4試合連続で9回に追いついたロッテの執念に屈する形で試合は振り出しに戻った。

 思えば前夜も1点優勢の9回に登板したゲラが同点に追いつかれ、延長10回に敗戦。開幕からWストッパーを担う2人の“苦投”が響いて17年9月5、6日以来、7年ぶりとなる2試合連続のサヨナラ負けを食らった。今季のサヨナラ負け3度はすでに昨年と同数。リーグ屈指の厚みを誇るブルペンを擁しながら終盤に悪夢を見る展開が続いている。

 それでも開幕から展開や状況に応じ重圧のかかる8、9回を任されてきたゲラ、岩崎2人の貢献は計り知れず、岡田監督の信頼も揺らぐことはない。試合後、岩崎は肩を落とすことなく前向いた。

 「粘り強く戦っていきたいです。(今後)絶対に良くなるので。それまで、粘り強くやっていきたいです」

 直近5試合中3試合で失点するなど不調に苦しむ自身に言い聞かせた言葉は、今季ワーストの5連敗となったチームにも当てはまる。交流戦も18年以来の開幕から4連敗。正念場でこそ、王者の底力が試される。
 (遠藤 礼)

 《西純が痛恨のサヨナラ打浴びる》
 阪神・西純が今季初の1軍マウンドで痛恨のサヨナラ打を浴びた。この日、今季初めて1軍昇格し即出番が巡ってきた。同点の延長10回から5番手として登板。2死二、三塁でポランコを二飛に仕留めて危機を脱出したものの、回をまたいだ2イニング目に悪夢が待っていた。11回2死二塁。2ボール1ストライクから投じた甘い直球を愛斗にはじき返された一打は決勝の右越え適時二塁打となった。昨年4月20日広島戦以来となる黒星。「どういう状況でも抑えないといけなかった。難しいとかは言っていられない」と猛省した。

 ▽阪神とZOZOマリンのロッテ戦 岡田監督が率いた05年交流戦は1勝2敗。同年の日本シリーズは第1戦を1―10、第2戦を0―10と大敗し、甲子園に戻ってからも流れを変えられず0勝4敗で敗退した。交流戦のカード負け越しは16年に3戦全敗して以来。17年5月30日には交流戦の球団最多得点(○15―7)をマークしている。交流戦通算は16勝17敗3分けで、今回の2連敗で黒星先行となった。

 ○…阪神の5連敗は昨季6月17日から25日以来で、第2次岡田政権の最長に並んだ。2試合連続サヨナラ負けは17年9月5、6日の広島戦(9回、11回)以来。2試合連続延長サヨナラ負けは、15年6月11日ソフトバンク戦(11回)、12日オリックス戦(10回)で喫して以来9年ぶり。

 ○…今季の1点差試合は13勝7敗。勝率・650と高いが、戸郷(巨)にノーヒットノーランを許した5月24日(●0―1)から、26日巨人戦(●1―2)、31日ロッテ戦(●4―5)に続き4連敗となった。

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