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阪神・岡田監督の奇策「4番・近本」でもトンネル脱出ならず 平田ヘッド「今は我慢、我慢」

2024年06月02日 05:15

野球

阪神・岡田監督の奇策「4番・近本」でもトンネル脱出ならず 平田ヘッド「今は我慢、我慢」
<ロ・神>延長11回、近本は併殺打に倒れる(野手・ソト)(撮影・須田 麻祐子) Photo By スポニチ
 【交流戦   阪神2-3ロッテ ( 2024年6月1日    ZOZOマリン )】 阪神・岡田監督の奇策「4番・近本」でも、トンネル脱出の起爆剤とはならなかった。虎のリードオフマンをプロ初、球団109人目の4番に据え、不振の大山を7番へ降格させた。前日5月31日のカード初戦で2安打の糸原を3番、プロ1号を含む3安打3打点の前川を5番に置いた新クリーンアップでもくろんだ6月の快勝発進も実現することはなかった。
 「打席に入ったら自分のやることは決まっている。(初4番の)今日は特別だった。1打席目は雰囲気を味わいながら…とは思った。初回に回ってきてくれたのはよかった」

 声の主は近本だ。初回は2死一塁から右前打し好機拡大すると、1点を追う6回2死一、三塁では四球をもぎ取り、前川の押し出し死球を誘発。9回先頭では死球で出塁し、リーグトップの8個目の盗塁を決め、勝ち越しの生還へとつなげた。打順は代わっても、役割は変わらない。泰然自若の男が、猛然と勝利だけに向かって奮闘した。それでも打てない、勝てない…。延長11回を戦い、5安打2得点がやっとだった。

 今季、大山から4番が変わった試合は2試合ある。4月14日中日戦は佐藤輝に、5月16日同戦は原口に、指揮官は代役を託し、どちらも勝利で飾った。この日、4番変更3試合目にして初めての敗戦を喫し、一つの神話も消え去った。レギュラーシーズン143試合で69通りの先発オーダーで固まった昨季と比べ、今季は52試合で早くも33通り目。虎将の苦心の跡がうかがえる。

 「(打線?)あの手この手でね。今は我慢、我慢」

 平田ヘッドコーチが岡田監督の心中を代弁した。沈黙が続く打線も、いずれ必ず爆発する。明けない夜はないと信じて、今はただ、目の前の投手を全力で崩しにいくしかない。(八木 勇磨)

 ○…近本(神)は通算715試合目で初の先発4番。これまでの先発打順は多い順に1番564試合、3番100試合、2番35試合で、先発700試合目の節目が4番となった。

 ○…阪神の今季先発オーダーは33通り目で12球団最少。昨季も143試合で69通りは12球団で最も少なかった。

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