×

水原一平被告 量刑は最低5年 カリフォルニア州の弁護士資格を持つ村尾卓哉氏が今後の展開を解説

2024年06月06日 02:30

野球

水原一平被告 量刑は最低5年 カリフォルニア州の弁護士資格を持つ村尾卓哉氏が今後の展開を解説
スリードマン弁護士と一緒に連邦地裁を後にする水原一平被告(中央奥) Photo By スポニチ
 ドジャースの大谷翔平投手(29)の元通訳、水原一平被告(39)が4日(日本時間5日)、カリフォルニア州サンタアナの連邦地裁に出廷し、同投手の銀行口座から金を盗んで不正送金したとする銀行詐欺などの罪を認めた。量刑言い渡しは10月25日(同26日)。カリフォルニア州の弁護士資格を持つ国際弁護士・村尾卓哉氏が今後の展開を解説した。
Q 予想される量刑は?

A 最低5年以上だとは思っていますが、そこからどれだけ上振れするか。8年になるのか、10年になるのか、正直なところ分かりません。

Q 仮に5~10年の量刑となった場合、(犯した罪の大きさによって5段階あるうち)どのセキュリティーレベルの刑務所に収監されるのか。

A 暴力的な性向があるわけではなく、おそらく前科もないので一番下か、その次ぐらいになるでしょう。ただ、単なる罪の重さだけで決まるわけではありません。例えば過去に脱獄経験を持つ者やマフィアのボスら、特に高いセキュリティーが求められるバックグラウンドがあれば、セキュリティーレベルの高いところへ送り込まれることもあります。

Q 有罪答弁から95日以内に判決という決まりがある中で、今回は約4カ月後の判決となった。考えられる理由は?

A 保護観察官に量刑調査票を提出させるのですが、その作成期間に4カ月ほど要するということでしょう。

Q 水原被告が大谷を「被害者A」と呼んだ。これは米国の裁判では一般的なのか。

A 名前を秘匿する裁判の場合はそうしますし、今回の裁判では事前の取り決めでそのように決まっていたのでしょう。

Q 次回量刑を言い渡される際に、大谷が意見書を出すことはあるのか。

A 被害者の意見として保護観察官の量刑調査票の中に記載されることになるので表には出てこないものですが、意見書を出すことはなきにしもあらずです。正確にはビクティム・インパクト・ステートメント(被害者の影響報告書)といいます。出さなければならない書面ではなく被害者は出す権利があるということ。量刑の判断、賠償金をいくら払うかの判断につながっていきます。

 【法廷ドキュメント】

 ▽午前8時45分 フリードマン弁護士と入廷。収容人数約100人の傍聴席は満員。

 ▽同9時 裁判官が入廷。本人確認や最終学歴確認後に、銀行詐欺と虚偽納税申告の2つの罪状や刑期に関して説明。

 ▽同22分 「有罪」の司法取引に同弁護士とともに署名。

 ▽同27分 裁判官が被害者A(大谷)に対する賠償金が1700万ドル(約26億5200万円)であると説明。検察側による罪状確認。水原被告は大谷の口座の金が借金返済の「唯一の方法だった」などと話す。

 ▽同45分 裁判官による2つの罪状確認に「Guilty(有罪)」と回答。

 ▽同50分 次回出廷日は10月25日午後2時(日本時間26日午前6時)に決定。検察側、弁護側からも異論は出ず。

おすすめテーマ

2024年06月06日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム