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楽天・小郷 9回2死の土壇場に聖地で逆転V弾! 球団初の交流戦3カード連続勝ち越し導いた

2024年06月06日 05:30

野球

楽天・小郷 9回2死の土壇場に聖地で逆転V弾! 球団初の交流戦3カード連続勝ち越し導いた
<神・楽>9回、小郷は逆転2ランを放つ(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【交流戦   楽天3―2阪神 ( 2024年6月5日    甲子園 )】 楽天の小郷裕哉外野手(27)が5日、阪神戦で1―2の9回2死二塁から逆転の3号2ランを放った。敗戦まであとアウト1つという土壇場で、関西(岡山)時代に2度出場した甲子園での自身初アーチが起死回生の一振りに。交流戦で球団初の3カード連続勝ち越しに導き、ソフトバンクと並ぶ交流戦首位をキープした。
 1点を追う9回2死二塁。小郷は甲子園の360度から地鳴りのような“あと一人”コールに包み込まれた。足のすくむような完全アウェーの雰囲気。だが「そんなの関係ねえ!」とばかりに、虎の守護神・岩崎の140キロ直球にバットを一閃(いっせん)した。

 「ある程度、甘いところに来たらいくという感じだった。感触はちょっと詰まった」

 打球は虎党の悲鳴を切り裂いて右翼席に着弾。土壇場で試合をひっくり返した。岡山県倉敷市出身。阪神が地元の倉敷マスカットスタジアムで主催試合をしていたことから何度も足を運び、甲子園でも喉をからしたことがある。当時の憧れは同じ右投げ左打ちの鳥谷敬。「ユニホームも持っていたし、下敷きも使っていました」と憧れのヒーローが躍動した聖地で、自らも輝きを放った。虎党だった少年時代を振り返り「僕も“あと一人!”って言ってたんで、それを力に変えて頑張りました」といたずらっぽく笑ってみせた。

 関西(岡山)では甲子園に2度出場も本塁打はなく、この日の決勝2ランが正真正銘の聖地1号。昨年の阪神戦では号泣した雪辱でもあった。6月8日の本拠で2点リードの8回に右翼へのフライを落球し、一時逆転を許した。小深田が9回に逆転サヨナラ3ランした際に泣き崩れてから1年、悔しさを自身のバットで晴らし「きょうは出来過ぎです。ホームランは子供に一生言えますね」と自画自賛した。

 交流戦に入ってDeNA、ヤクルトに次いで阪神に連勝し、球団史上初の交流戦3カード連続勝ち越し。ソフトバンクと並び交流戦首位タイを堅持した。今江監督は「ホームランはさすがに想像してなかったですけど、でもよく打ってくれました」と満面の笑みで殊勲の小郷を称賛。ノーマークだった今江イーグルスが、球団史上初の交流戦Vへ突っ走っている。(花里 雄太)

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