このゆびと~まれ
【第11回】深日小流 地域の自然を生かした食育授業
2020年05月11日 05:00
社会
深日(ふけ)小では体育だけでなく、食育と健康教育も指導の核になっており、すでに食育を通して取り組んでいました。
20年以上前から、深日地区財産管理会の皆さんで管理されている山に招待していただき、毎年、栗拾いを体験させていただいています。
1年生は生活科の授業の中で栗拾いをすることで、栗の特徴や山の豊かさ、地域の人の温かさなどを感じ学びます。収穫した栗は、児童が自宅に持ち帰ることができます。
その後、図工の授業では拾ってきた栗をじっくり見て描いたり、造形したりすることで学習に幅と深みが出てきます。国語の授業では栗拾いを作文にします。子どもたちが実際に体験したことなので、気づいたことや思い出などを具体的に書けます。生活科と図工と国語が「栗拾い」というテーマでつながり、より効果的な学習ができました。
食育というとバランスの良い食事や栄養素の学習だと思われがちですが、深日小では豊かな自然を生かし、地域の方々の協力を得た形で、食材がどのように栽培、収穫できるのかを深く学ぶ食育授業を推進しています。
次回以降も深日小の食育を中心とした取り組みを紹介します。
今回はこのあたりで、このゆびと~まれ。
(岡田 良平)(次回掲載は18日)
【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。