このゆびと~まれ
【第71回】土嚢(どのう)作り
2021年07月05日 05:00
社会
さて、みなさん、土嚢(どのう)ってご存じですか。水害時の応急対策などに用いられる布袋の中に土砂が詰めてある土木建材のことです。
昨年度も危機管理担当の方に小学校に来ていただき、防災グッズの説明などを受けました。体育館での避難所の設営、プライバシーが保護できる室内用テント、簡易ベッドの設置を行う体験学習をしました。そして今回は土嚢作りにチャレンジしました。
大雨や洪水などの災害時には、危機管理担当の方々や消防団等が中心となって作成、設置に奔走します。
その土嚢を深日小にある真砂土(まさつち)を使って、担当の方々に教えてもらいながら作りました。
さてここでクイズです。
土嚢を数える単位はなんでしょう?
三択です(1)1個(こ)(2)1体(たい)(3)1斤(きん)。
正解は(2)の1体です。
通常30キロから40キロほどの重さだそうです。軽すぎれば水に流されてしまい、重すぎると運ぶのが大変です。
スコップで土を入れ、悪戦苦闘しながらヒモを結びます。そして一番の見どころは、ここでした。
いざ持ち上げようとすると、どの子も
「あれ?」、「重っ!」、「あかん、持ち上がらん」、「うおーっ!!!」
予想以上の重さに驚きながら大盛り上がりでした。それでも必死で運んでいく子どもたち。最後は協力して30キロの土嚢を作り、みんなで運びました。
危機管理担当、消防団の方々は災害時や大雨のときに、こんな重いものを運び、まちやひとの命を守ってくれていることを体験を通して学ぶことができました。
今回はここまで。このゆびと~まれ。
(岡田 良平)(次回掲載は12日)
【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。