このゆびと~まれ
【第100回】時に海を見よう
2022年01月24日 05:00
社会
その学習成果のまとめとして、約15分間の劇をしました。
1学期に体験学習した長松海岸の磯遊びと、2学期に実施した漁師さんの言い伝えやオンライン中継授業をもとにしました。
これらの学習で作成した掲示物も展示しました。
今年は教科等をまたいだ学習にも取り組んできました。
一般的な社会科や理科の授業だけでなく、プログラミングや図工といった他の領域にも海洋教育の学習活動を取り入れていきました。
模造紙を使って発表をしたり、フィールドワークやオンラインでの取り組みもしました。しかし、劇で表現するおもしろさも小学校ならではだと思います。
これまでの海洋学習で経験した成果の積み重ねがあるので、子どもたちが場面をイメージしやすく、セリフを工夫して演技につなげやすかったようです。
とても印象的だったのは、子どもたちが描いた魚の絵です。
劇の小道具として、タッチングプールにいた魚をみんなで手分けして描くと、非常に詳細かつ思いの込められた魚貝類が完成しました。
やはり自分で触れて、確かめて、実感したものは強く印象に残っているんだなと感じました。
こちらが考えていたセリフを自分たちで変えたり、付け足したりして自分の言葉にしていました。
子どもたちの中では「みんなで作れるから劇が好き」という子もいれば、「緊張するし、間違ったら恥ずかしいから苦手」という子もいます。
「次も劇をしよう」
「やっぱり模造紙がいいなあ」
「パソコンの方が好き」など、子どもたちが多くの経験を通して、多様な表現の機会や方法を知ることができたのではないでしょうか。
いろいろな意見や感じ方があるなかで、ただ一つ、子どもたちに共通していることがあります。
それはフィールドワークの楽しさです。
まずは自分たちで体験し、しっかり感じ取れたからこその表現の広がりなんだろうなと感じています。
今回はここまで。このゆびと~まれ。
(岡田 良平)(次回は31日)
【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。