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【第76回】とつげき!まるみストアー!

2021年08月09日 05:00

社会

【第76回】とつげき!まるみストアー!
お店の入り口にデカデカと掲示された子どもたちのポスター Photo By スポニチ
 みなさん、こんにちは。深日小の岡田です。
 前回、深日地区で50年以上の歴史を持つ、地元密着スーパーの『まるみストアー』さんへの社会見学のお話をしました。その続報です。

 実は、社会見学へ行く前に、子どもたちに「みんな、まるみストアーで買い物してる?」と聞いたところ、11人中8人から「行ったことがない」という答えが返ってきました。

 岬町は和歌山市にも近く、20分もあれば巨大なショッピングモールや和歌山の中心市街地にまで行けます。

 学習を進めて行く中で、大規模な小売店で食料品や日用品を購入していることがわかりました。

 そこで地域の魅力を再発見してもらおうと思い『まるみストアー』さんへの協力を依頼したのです。

 学習を終えて帰ろうとした時に、サプライズがありました。

 「みんな来てくれてありがとう!」

 なんとオーナーさんが、お菓子の入った紙袋を用意して子どもたちにプレゼントしてくださったんです。

 子どもたちの驚きと喜びようといったらとても言葉では言い表せません。

 買い物に来ていたお客さんたちも終始、笑顔で「一生懸命、ええ勉強しているなあ」、「なんでも聞くんやで。教えてくれるわ」と声をかけてくれていました。

 学校に戻り、学習をどうまとめるか話し合いました。

 その結果、インタビューしてわかったこととは別に、お店をアピールして、たくさんのお客さんに来てもらうようにしようというアイデアが子どもたちから生まれました。

 それが『とつげき!まるみストアー!』という広告です。

 お店の従業員さんたちに聞いた『まるみストアー』のおすすめ食料品を、子どもたち一人一人が紹介することになりました。

 と言っても、それらの商品を子どもたちが実際に食べたわけでもないんですよ。

 でもね、不思議なもので、子どもたちはその味や雰囲気を表現できるんです。

 お店に行き、お店の人やお客さんたちとの交流から感じ取ったものがあるんでしょうね。

 模造紙に作った2枚の広告は、お店で一番目立つ出入り口に飾っていただきました。

 あれから子どもたちは『まるみストアー』に、お菓子を買いに行ったり、お使いに行ったことを最高の笑顔で教えてくれます。

 みなさんのまちにもきっとそういうお店があるはずです。

 今回はここまで。このゆびと~まれ。

                 (岡田 良平)(次回掲載は16日)

 【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。

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