このゆびと~まれ
【第66回】今年初の梅採り
2021年05月31日 05:00
社会
まさに「新緑の季節」とはこのことではないでしょうか。梅園一面が生き生きとした自然の緑色一色なのです。
そして、ほのかに香る梅の甘酸っぱい匂いもあります。
今年も学年を分散して、梅を採らせていただきました。
子どもたちも手慣れた手つきで梅を採っていきます。
梅を採る様子にも成長が感じられてきて、とても嬉しく思います。
梅を育てて40年の河野さんのこだわりは無農薬栽培です。味もきっと格別のことでしょう。
梅園に「見つけたー」。「20個以上採ったよ」という子どもたちの楽しい声が響いていました。
今年は梅シロップ用の青梅と梅干し用の2回に分けて収穫させていただき、味の違いにもこだわりを持ちました。
美味しくするための先人の知恵や工夫を、収穫の段階から体験して学習できるのは、本当にすごいことだと思います。
そうした中で、今年は新しい発見がありました。
それは3年前に全校児童で植樹した梅の苗木に小さな梅の実がなったことです。
子どもたちもそれに気づいて、嬉しいやら感動するやらの大騒ぎでした。
そんな中で、河野さんから嬉しい話を教えていただきました。
「先生、子どもっておもしろい発想するね。(ある子どもが)この梅の木から子ども(梅)を採ったら、来年は孫を採ることになるんやねって言うんよ。子どもの言葉に元気をもらったわ」
子どもたちの発想の豊かさに改めて驚かされました。
植樹した当時、1年生だった子どもたちは3年生になりました。自分の身長よりも大きく成長した梅にびっくりしていました。
全校生徒で採った梅は学校に持ち帰り、洗って乾かした後、梅シロップにしました。
今年の梅シロップ作りは、児童の安全を最優先して5年生に代表して作ってもらいました。
その様子は次回のお楽しみに。
このゆびと~まれ。
(長根 わかば)(次回掲載は6月7日)
【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。