このゆびと~まれ
【第23回】地域のご高齢者の方々とのかかわりを通して
2020年08月03日 05:00
社会
歌や音読、劇や出しものだけでなく、自分の得意なものなど何を披露してもかまいません。「見てもらう」という機会が少ない児童たちにとっては、とても素晴らしい経験になっています。
聞き取り調査では、昔の深日の様子や逆ことばなどの地域に伝わる歴史や文化を聞き取り、学習する機会にもなっています。
おやつタイムも設けられ「ジュース飲みやぁ」、「おかし持って帰りぃ」と児童たちは優しい言葉をかけてもらい、学校の話などで盛り上がっています。
うれしいことに「ふれあい喫茶」の参加者数が急増しているんです。口コミや回覧板で児童たちの出演を知ったご高齢の方たちが集まってくださり、その良さを広めてくれているのです。
2017年度は10回開催して715人の参加がありました。それが、児童たちが参加を始めた18年度は987人、19年度はコロナウイルス感染拡大防止のため9回しか開催できませんでしたが、過去最多の997人が集まりました。
地域のご高齢の方たちが「子どもたちが来るから見に行こう」と集まってくれることに感謝しています。本当に子どもたちの力ってすごいですね。
「ふれあい喫茶」での交流は地域共通の“宝物”になっていると思います。
では、今回はこのあたりで、このゆびと~まれ。
(長根 根わかば)(次回掲載は10日)
【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。