このゆびと~まれ
【第79回】My梅干しづくり
2021年08月30日 05:00
社会
まず、梅の漬け樽に10キロの梅を計って入れます。
「この梅は大丈夫ですか?」
河野さんに分からないことは質問しながら、みんなで準備しました。
次に、梅の重さの15パーセントにあたる1・5キロの塩を「おいしい梅干しができますように…」と、思いを込めて入れました。
落としぶたをし、石を乗せ、またふたを閉めて、テープで何重にも巻き、完全密封します。
1週間も経てば、梅酢が上がってくるそうですが、果たしてうまくできるのでしょうか。土用干しまでしっかり漬け込みました。
土用干しまでの準備として、教員で赤シソのアク抜きをしました。葉に塩をまぶして、揉みこみます。しつこく揉み続けると、アク(たくさんの泡と青紫色の汁)が出てきます。
葉を絞り、アク汁を捨てて、水で洗い流しました。この作業を2度繰り返して、アク抜き完了です。この赤シソで、梅干しが鮮やかな赤になります。
梅雨が長引き、終業式間近になってようやく土用干し(天気の良い日に日光に当て、梅を干す作業)ができました。
心配していたカビもまったくなく、きれいな梅酢にしっかり梅が漬かっていました。
梅をザルに並べ、3日間干しました。樽から出した時には、まだほんのりオレンジや黄緑の梅も、あら不思議!干している間にすっかり梅干しのあの色に!
梅干しの良い香りに誘われて、子どもたちも
「早く食べたい!」「梅干し楽しみ~」
思わずゴクリ…!となっていました。
干し終わった梅は、再び樽に戻し、梅酢を入れます。そして赤シソを入れて密閉しました。
この状態から2~3日漬けると、食べられるようになります。
農薬を一切使っていない、栄養満点の南高梅の梅干しの完成です!
子どもたちはそれぞれの家庭に『My梅干し』を持って帰りました。
夏休みの間にしっかり家庭で漬け、おいしく食べられていることでしょう。
子どもたちの感想を聞くのがとっても楽しみです!
今回はここまで。このゆびと~まれ。
(谷内 彩佳)(次回掲載は9月6日)
【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。