このゆびと~まれ
【第16回】食の安全を地域の人と考える②
2020年06月15日 05:00
社会
各学年で教科間の連携を意識した学習が盛んに行われています。そういった学習が児童も教師も意欲的に取り組める背景には、全校での行事が充実していることが大きいと言えます。
その最大の取り組みが「全校田植え→全校稲刈り→全校手まり寿司」の食育シリーズです。
2016年から保護者の北濱さんのご協力で再開された5年生の田植え。所有者のご厚意に甘える形で、2018年度から全校児童で取り組みをさせていただいています。
1年生から6年生までを10のグループに分け、高学年が低学年にアドバイスをしながら、教え合いや、学び合いの場としています。
初年度は、田植えの時に田んぼに入るのが初めてで、ギャーギャー騒いでいた児童たちが、2年目には、さっさと中に入って定位置について植えていきました。
稲刈りも同じです。最初は鎌でなかなか刈り取れなかった児童たちが、高学年からアドバイスをもらうことで、少しずつできるようになりました。2年目には「去年より簡単だった」と感じてくれる児童が増えていきました。
こうした体を使った経験は、体が覚えてくれます。経験値を積み重ねることで、より上手に、効率よくできるようになっていきます。
人数が少ないからこそできること。マイナスをプラスに変えていく喜びを地域の方と一緒に全校児童で共有しています。
今回はこのへんで。このゆびと~まれ。
(岡田 良平)
(次回掲載は22日)
【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。