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【第30回】岬町教育委員会生涯学習課 小川正純課長へのインタビュー

2020年09月21日 05:00

社会

【第30回】岬町教育委員会生涯学習課 小川正純課長へのインタビュー
岬町教育委員会生涯学習課 小川 正純 課長 Photo By スポニチ
 深日(ふけ)小が地域の方々と協力して、学校と地域を活性化してきた取り組みのなかで、岬町教育委員会生涯学習課に多岐にわたって支援していただきました。今回はこれまで町の生涯学習を推進してこられた小川正純課長に、学校と地域の関係がどうあるべきなのかをうかがいました。
 長根――岬町の生涯学習を推進する立場から見て、深日小学校の取り組みをどのように感じられましたか。

 小川――私はこの仕事を30年間してきました。そのなかで地域にはたくさんの宝物が落ちているなあと感じていました。そしてそれをどう次の世代に引き継ぐのかが30年間の課題でした。生涯学習課で働き、子どもたちにも参加してもらえる企画をたくさん実施してきました。
深日小学校の先生方といくつかの行事をコラボレーションさせていただいて、子どもたちへの話し方や活動内容の充実に目を見張りました。学校と連携したことで、岬町の生涯学習が推進できています。
例えば、地域の方が学校に集まるようになったことで、子どもたちとご高齢の方が直接結びつくようになり、子どもたちに直接、習慣や言い伝えを伝えられるようになりました。
深日の地域全体が学校を核にして盛り上がっているように感じています。30年間の私の課題が、学校や子どもたちを通して解決に向かっているなと実感しています。

 長根――私たちも岬町では当たり前のようにあるものが、実はかけがえのない宝物だということを、子どもたちを通して気づかせてもらいました。

 小川――そうですね。私もたくさんの地域の方々との交流を通して岬町の埋もれた歴史や当事者の思いを残し、伝えていくために、ウィンウィンの関係を築いていく大切さを痛感しました。こういった部分でも学校が岬町の生涯学習推進の場を担ってくれていることに改めて気づくことができました。

 長根――今後も学校や子どもたちが橋渡し役になって、ご高齢の方々や多くの地域の方々とつながり、誰もが生きがいややりがいをもって学習できるように子どもたちを支えていきたいと思います。
 それでは今回はこのあたりで。このゆびと~まれ。
          (長根わかば)(次回掲載は28日)

 【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。

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