このゆびと~まれ
【第72回】大阪府唯一の自然海岸が校区にある!!!
2021年07月12日 05:00
社会
深日小の校区には、ありがたいことに田んぼ、梅園、漁港など、他の学校にはないものがたくさんあります。
前回、3年生の子どもたちは、地図記号の学習と兼ねて探検に行ってきました。
その中で校区内にありながら、私たち教員も行くことができなかった場所がありました。
それは大阪府で唯一、自然海浜保全地区に指定されている長松(ながまつ)海岸です。
自然の磯が残され、多種多様な生物がいます。
そんな宝の山なんですが、海には潮の満ち引きや流れ、危険な生物もいて、豊かな幸を与えてくれる反面、怖い存在でもあります。
さすがに教員の知識や経験だけでは安全性などに不安があり、いつかは子どもたちと行きたいなあとずっと夢見ていました。
その夢の長松海岸がやっと私たちを迎えてくれることになったのです。
岬町にある大阪府立環境農林水産総合研究所水産技術センターの協力を得て、同センター職員の睦谷(むつたに)一馬さんが、子どもたちの学習をサポートしてくれることになりました。
当日は、睦谷さんのアドバイスにより、大潮の干潮時間を見計らって長松海岸に到着することにしました。
その前に、睦谷さんの「自然海岸とは何かをわかってほしい」という思いから、深日漁港の人工の護岸で海の観察も行いました。
実はこの場所、昨年度の6年生が深日の海や魚をアピールするポスター作りをするために何度も訪れた場所でもありました。
同じ場所でも、睦谷さんの解説が始まると全く違う景色が見えてきました。
護岸の海に面した側と港に面した側では、海藻や魚の種類や数は海側の方が多いと素人目にもわかります。
子どもたちも
「こっちの方がたくさん魚がおる!」
「海がにぎやかやし、いろんな色がある!」と感動した様子でした。
魚の住みやすさという点でも、ちょっとした違いが、大きな違いになるとわかりました。
さあ、強力助っ人を擁した深日小の子どもたちの様子は次回に続きます。
今回はここまで。このゆびと~まれ。
(岡田 良平)(次回掲載は19日)
【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。