このゆびと~まれ
【第34回】2020年度の梅プロジェクト
2020年10月19日 05:00
社会
そのため、これまで大切にしてきた全校田植えも開催を見送りました。たくさんの行事が中止になっていくなかで、これまでいかに深日小が地域の方々との交流によって支えられてきたのかを改めて痛感しました。
また、地域の方々、特にご高齢の方々からは「ふれあい喫茶」での子どもたちとのかかわりを楽しみにしておられたそうで、非常に残念がっているというお声をたくさんいただきました。
そうしたなかで、深日小の学校づくりを支えてきた地域との交流を含め、子どもたちの学習の機会を保障していくことも最優先にしていかなくてはならなくなりました。
感染防止に最大限の配慮を行いながらの地域連携を一歩ずつ確実に進めていくために、今年度も河野さんご夫妻とご一緒に梅の実の収穫をさせていただきました。
今年は学年ごとに梅採りに参加する方法に変更し、全校児童が無事に梅の実を収穫することができました。
天候不順もあり、梅の実の生育が例年よりも良くないということでしたが、丹精込めて育てられた梅は一つひとつがとても大きく、甘酸っぱい匂いが校舎全体に広がりました。
いつも見慣れていた子どもたちの笑顔も、梅採りで見せた笑顔はいつにも増して安心感と幸福感を私たちに与えてくれました。
どういった状況下でも安心・安全を最優先しながら一歩ずつ前に進む深日小をぜひ見ていて下さい。
(岡田 良平)(次回掲載は26日)
【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。