このゆびと~まれ
【第91回】海の風に吹かれながら野外オンライン授業にチャレンジ(授業編その2)
2021年11月22日 05:00
社会
そのカメラテストで一番盛り上がったのが『魚をカメラの前で紹介する』ことでした。
というのも、まず11人中4人が「魚はようさわらん!!!」というところからスタートしました。
そこで、この4人にはリポーター役をしてもらいました。すると、やたら練習で空想した魚を楽しそうに紹介するんです。
「大学生のみなさん、こちらはタイです。刺し身にするとおいしいですよ!」
「これはアジです。焼いてもおいしいですよ!」
こういう雰囲気作りがとても上手な子どもたちが、いよいよタッチングプールの前に行き本番です。
そして中継でどんな魚を紹介するのか、漁港のプールの中を見た途端・・・
どよめき、叫び声、息をのむ。いろいろなリアクションが、ごちゃ混ぜに・・・
タッチングプールとして準備された水槽は、まるで水族館のようでした。
見たことある魚もいます。しかし、見たこともない魚もたくさんいます。そして、大きい? いや、小さい?
この状況に予定していた『タッチングプールの魚を確認する』ということを忘れてしまいました。
オンライン授業が始まって間もないのに、いきなり時間が押し状態に。
漁師さんも、子どもたちの様子がおもしろかったんでしょうね。あふれんばかりの笑顔で、もう解説を始めてくれているんです。
いやいや、まだカメラ回ってないから(笑)
そしてなんとかオンライン中継授業は進行しました。
何度も練習してきたセリフを「ゆっくり・はっきり・カメラ目線で」話す子どもたち。
「ハウリングしちゃうなあ」
「集音し過ぎているなあ」
技術的な課題を見つけ、調整する大人たち。
タッチングプールが予想以上の水族館状態だったために、一気に不安がつのる担任教師。
さあ、どうなるのでしょうか。
今回はここまで。このゆびと~まれ。
(岡田 良平)(次回掲載は29日)
【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。