落語家の九代目春風亭小柳枝さん死去、88歳 端正な高座が魅力の古典の本寸法「穏やかな顔で眠るように」

2024年02月09日 15:20

芸能

落語家の九代目春風亭小柳枝さん死去、88歳 端正な高座が魅力の古典の本寸法「穏やかな顔で眠るように」
春風亭小柳枝さん Photo By スポニチ
 落語家の春風亭小柳枝さん(本名・臼井正春=うすい・まさはる)が1月31日に老衰のため死去したことが9日、分かった。88歳。東京都出身。落語芸術協会が発表した。葬儀は同日に近親者のみで執り行われた。
 同協会は「令和6年1月31日(水)午前11時52分、当協会所属の落語家・相談役 九代目 春風亭小柳枝(本名:臼井正春 うすいまさはる)が老衰のため、埼玉県内の病院にて逝去しました。享年89。(令和6年1月時点満年齢88歳、享年に関しては数え年で89歳と表記しております)」報告した。

 続けて「サラリーマン生活を経て四代目春風亭柳好に入門、のちに春風亭柳昇門下へ移籍。端正な高座が魅力の古典落語の本寸法。当協会の重鎮で且つ偉大なる存在でした。他にも、寄席の夏の風物詩、ハワイアンバンド『アロハマンダラーズ』のウクレレボーカルを務める一面も。柔和な笑顔と厳しく律するその姿勢は万人に愛される師でした。平成7年6月理事就任、令和元年より相談役。当協会の指導役として長きにわたり会発展に努めました。平成28年脳梗塞で倒れた後もリハビリにつとめ、幾度となく寄席の高座をつとめ、アロハマンダラーズでは唄を披露しましたが、加齢もあり近年は高座の機会がありませんでした。1月31日は朝食を食べた後、穏やかな顔で眠るように亡くなられたとのことです。寄席定席の最後の高座は平成30年9月20日浅草演芸ホールでの『厩火事』でした。葬儀は2月9日近親者にて執り行われました。謹んでご冥福をお祈りいたします」と春風亭小柳枝さんの功績を記し、哀悼の意をつづった。

 春風亭小柳枝さんは1936年(昭11)1月18日生まれ、東京都出身。昭和40年5月、四代目春風亭柳好に入門「笑好」、昭和43年9月、二ツ目に昇進、昭和51年に春風亭柳昇門下に移り「鶏昇」。昭和53年9月 真打昇進、九代目春風亭小柳枝を襲名した。受賞歴は昭和51年にNHK新人落語コンクール優秀賞、平成3年には文化庁芸術祭賞。平成25年、文化庁芸術祭大衆芸能部門大賞。得意演目は「二番煎じ」「井戸の茶碗」「柳田格之進」「抜け雀」「文七元結」「麥馬」。
 

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