【王将戦】大山康晴15世名人「強い意志」で数々の大記録 藤井王将タイトル戦20連覇で将棋史にも光
2024年02月09日 05:11
芸能
没後30年余り。今に息づく記録の数々は、その強い意志によって実現した。
連続獲得が始まった63年、当時40歳だった。太平洋戦争に出征したこともあり、藤井に比べると2倍の年齢からスタートした。振り飛車党で、「二枚腰」とも表現された負けない棋風。大山と4度タイトル戦で戦った内藤国雄九段(84)は「息が長く、戦い方の基本が安全に、安全に。長引かせれば勝てると自信があったのでしょう」と振り返る。
少しでも有利になれば早く勝ちたいと思うのが人情。それが焦り、引いては逆転負けの要因になりかねないが「気の緩みが一番少ない棋士。(ライバルの)升田幸三さんや私は酒飲みで、飲み友達が待っているから、早く勝って飲みに行きたかった」。ヒット曲「おゆき」がある棋界の元祖二刀流は苦笑いした。藤井の快挙の数々は、往年の大棋士たちの足跡へも光を当てている。