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東京にもイワナ!!ルアーで対面 好条件そろうも“難敵”に苦戦 東京都・多摩川

2024年08月04日 04:30

社会

東京にもイワナ!!ルアーで対面 好条件そろうも“難敵”に苦戦 東京都・多摩川
渓流ルアー初体験で“東京イワナ”をゲットした中村さん Photo By スポニチ
 【奥山文弥の釣遊録】猛烈な暑さが続く中、涼を求めて源流釣りに行ってきました。場所は東京都を流れる多摩川上流の支流。奥多摩町には山奥深く流れる川があり、そこにイワナがいるんです。東京にもイワナがいるのご存じでしたか?

 下流域では放流も行われていますが、今回は放流実績のない天然魚棲息エリアまで歩いて上りました。車止めには誰もおらず、筆者たちは一番乗りでした。釣行日の前日にゲリラ豪雨があり、川は大増水して濁っているという情報を入手しました。ということは前日から誰も釣りをしていないし、増水が治まった薄濁りの状態ならば、魚の活性もバッチリということです。

 釣り開始の午前5時過ぎには増水が収まっていく状態であることが分かりました。これはラッキーです。早速支度をして谷を下りて釣りを始めました。同行者の中村渚さんはフライ、筆者はルアーとフライ両方用意していきました。中村さんが1匹釣ったら筆者も竿を出そうと思っていましたが、約1時間はフライへの反応が全くありませんでした。

 好条件とはいえここは超激戦区。そんなに甘くありませんでした。筆者も探りを入れるためにルアーで釣り開始。上流に向けてキャストし、流れよりもやや速いスピードでリールを巻き、トウィッチして踊らせながら引いてくると、イワナと思われる魚が2匹追いかけてきました。そして次の1投でそのうちの小さい方がヒットしました。20センチほどのイワナでしたが「いるじゃん」と安心。そこで中村さんがルアーを試すことに。これまた1投目でヒットしてしまいました。1匹釣って落ち着いたので彼女はフライに戻りました。

 遡行(そこう)している間にも水はどんどん引いてきていて、そろそろ平水に戻ったかなと思う頃には、日も当たり始め虫が飛び、ドライフライへの反応も良くなりました。しかし奥多摩の魚はスーッとフライに浮いてきて見破って帰ります。フライでは何にも反応がなかった場所へルアーを投げるとヒットしました。つまり魚のやる気はあるわけです。なんとかフライで釣りたい中村さんは、次々にポイントを攻めていきますが、魚はパシャっと出るだけで掛かりませんでした。

 午前10時のブランチ後は同時にライズする魚を3匹見つけ、トライするもまたもや見破られました。そこでティペットを細く長くしてフライを交換すると見事にヒットしました。それはパーマークが美しいヤマメでした。コツをつかみさあこれからという時、ゴロゴロという音が聞こえました。「こりゃまずい」と急いでガケを登ると、雨が降り出し林道に出る頃には土砂降りです。車に戻るまでに筆者たちはびしょ濡れ。そして川は増水して濁流。判断が遅れていたら大変なことになっていたことでしょう。

 この夏、源流へ行く方はくれぐれもご注意を。(東京海洋大学元客員教授)

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