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国内最高峰のアユ釣りレディース大会「第3回九頭竜川中部LADIES杯」浅川友香梨選手が悲願のV 

2024年08月07日 05:30

社会

国内最高峰のアユ釣りレディース大会「第3回九頭竜川中部LADIES杯」浅川友香梨選手が悲願のV 
3度目の正直、念願の初優勝を決めカップを手に笑顔を見せる浅川選手 Photo By 提供写真
 「第3回九頭竜川中部LADIES杯」(九頭竜川中部漁協)アユ釣り大会が7月28日に福井県の永平寺町・九頭竜川の五松橋周辺で行われた。解禁からの長雨による増水で入漁を拒み続けていた河川だったがようやく竿出し可能なコンディションに回復。国内最高峰と位置付けられるレディース大会で優勝を飾ったのは、奈良市の浅川友香梨選手で、第1回大会からの悲願だった優勝杯を手にして歓喜の笑顔を見せた。(スポニチAPC、鮎匠会・横山 芳和)

 激流で大アユを狙うダイナミックな釣り場として知られる九頭竜川。男性の世界というイメージが先行しているこの河川において、3回目となる本大会。各地から集結した女性アユ釣り師は56人(21~69歳)で、愛らしさの中にも鋭い闘志をみなぎらせていた。
 予選は午前7~10時までの3時間で、エリアは鳴鹿大堰(おおぜき)から高速道橋上まで。決勝戦は上位15位タイまで正午~午後2時の2時間でエリアを狭めて開催。

 この大会は安全対策等を考慮して各選手にサポーター1人を置く方式が面白い点。ご夫婦や恋人同士などさまざまな関係で臨まれ、真剣に指示を送る姿や、2人が一体となってアユ釣り競技を楽しむ姿が見どころの一つ。

 増水の中で始まった予選だが決勝戦が始まるころには減水していった。これらの変化に対応できた選手が上位に食い込めたようだ。

 予選通過トップが大阪府豊中市・島田細香選手で21匹(オトリ2匹込み)の好スコア。ボーダーラインは11匹で、15位タイまでの16人が決勝へ。これに昨年3位までの3選手を加えた19選手で決勝戦が行われることとなった。

 決勝戦は、五松橋上流右岸側の瀬肩から瀬を選択する選手と同下流の瀬と瀬トロに向かう選手に分かれたが、上流の右岸側の瀬肩から瀬にも竿が乱立していた。竿抜けとなる急瀬に立ち込んでダイナミックに大アユを抜く姿や瀬肩を上飛ばしで泳がす姿は、まさにトーナメンターの戦いぶりで、次々と竿を曲げるシーソーゲームが展開されていた。

 そんな中、大会を制したのは浅川友香梨選手で、予選同様に、竿抜けポイントを狙い続け、トーナメンターの意地で17匹の釣果。浅川さんは友釣り界のトップトーナメンターの妻で、自身も多くの大会に参戦して好成績を収める名手だ。

 本大会でも、第1回は準優勝、第2回4位の好成績。今回の勝因を聞くと「竿抜けポイント狙いのバクチで、これが吉と出ただけ」と笑顔。予選では最上流に25分かけて行き、瀬肩で17匹の釣果。決勝戦においても、誰もが敬遠した五松橋を渡って左岸の支流で17匹を掛けての優勝。これは単なる偶然ではなく多くの競技会で培った勝負師の必然。まさにトップトーナメンターの証といえるもの。また、そばで見守ってくれた夫・進氏の存在も大きかっただろう。

 優勝が決まると、これまでの準優勝と4位に甘んじた悔しさを思い浮かべて歓喜の涙を浮かべていた。準優勝は16匹で名古屋市の内山江梨子選手。3位は12匹タイで島田細香選手が獲得した。

 決勝戦では19人全員が2桁釣果とハイレベルで見応え十分だった。大会後には、選手全員に地元特産品や多くの副賞がプレゼントされ、早くも来年の大会に思いをはせていた。

《アユ釣り、北陸地方はこれから本番》
 北陸地方は遅れていた梅雨明けが1日に発表されアユ釣りもこれからが本番。漁協の中川邦宏組合長は「今年は遡上(そじょう)アユが多く、これからは水量も安定して好釣果が期待される」とベテランから初心者まで友釣りを楽しんでほしいと話していた。

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